G-log 日々思うこと

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読書感想/FOCUS 集中力 

『FOCUS 集中力』 ダニエル・ゴールマン著(土屋京子訳)

 

「EQ こころの知能指数」を1995年に書いた著者だそうです。

当時、私は小学生でしたが、「EQ」は何となく聞き覚えがありました。

文庫サイズで1,000円もしないで購入しましたが、

参考になる部分は多々ありました。

なお、本書では集中力≒注意力ですので、以下ほぼイコールとしてご認識ください。 

 

集中力がなくなったかもしれない

昔に比べると、集中力がなくなったかもしれないという危機感はありました。

1つは不眠症気味なせいがあるだろうと思っていましたが、

この本の冒頭でかなり思い当たる節が出てきました。

 

ウォークマンスマートフォンの普及は利便性をもたらしましたが、

自分の世界に「集中」してしまい、自分の周囲への「集中」が失われました。

私も少し歳を取ったので古い考えと言われるかもしれませんが、

確かに子どもの頃からこの生活が当たり前だったら、

今以上にコミュ障をこじらせていたことでしょう。

確かにスマホ依存症とまでは言いませんが、自分も視野が狭くなった気がします。

 

もう一つ、長文を読む能力が衰えたと思います。

Twitterは便利ですが最大わずか140文字です(280文字になるかもしれませんが)。

プレゼン資料の作成マニュアル本には、一枚に一言にしろと書かれています。

結局、集中力が続く範囲というのは非常に短い=文章も短くなり、

それがさらに集中力の衰えを生むのではないでしょうか。

最近でこそ本を読むように努力はしていますが、

この本の内容もこうしてブログに書いて整理しているものの、

逆にあまり理解できていないことが理解できました。

 

脳の仕組み・プロは無意識に持っていく

そもそも人間の脳の仕組みには、トップダウン型とボトムアップがあります。

トップダウン型は、自分で考えてから認識・判断する仕組みです。そのため時間がかかりますが、論理的で意識的に判断されます。数学の問題を解くときなどはトップダウン型です。

 

対して、ボトムアップ型は潜在的・無意識的・反射的な判断・感覚です。なので時間はかかりませんが、結果を考えた反応が起こるとは限りません。急にヘビに襲われたときに、手をぶんぶん振って追い払うような判断はボトムアップです。

 

例えば、体操選手が体操の演技を覚えようとするケースを考えます。

最初のうちは動きの流れを考え、確認しながら行います=トップダウン型。

しかし、何度も同じ動きをするうちに、無意識的にできるようになってきます=ボトムアップ型へのシフト。

 

プロスポーツ選手はボトムアップ型へと自分の動きや技術をシフトしていく事で、無意識的に、ある意味では自動的に行動できるようにしていき完成度を高めます。

ボトムアップ型の行動は非常に楽なものになるので、単純作業がボトムアップ型へとシフトすると、もはやロボットのように作業をこなせます。

 

瞑想と迷走

何かに集中しようとしたとき、最初のうちは色んなことを考えてしまいます。

これをマインド・ワンダリング(心の徘徊)と呼ぶそうです。

単純に考えると、集中したいのに思考がふわふわするのはデメリットに思えます。

 

しかし、情報過多の現代、パソコンやスマホ等を通じて常に情報があふれています。

そんな情報に集中を向け続けることは脳にストレスを与え、悪影響を及ぼします。

特に仕事関連で言えば、いつでも仕事ができることはかなりストレスですよね。

 

そんな時に、脳を休める効果があるのがマインド・ワンダリング

マインド・ワンダリングには、脳の休息だけでなく気晴らし、ひらめきなど、

様々な効果があります。

マインド・ワンダリング状態=何かに追い詰められていない状態であるため、

脳が創造的な思考、いわゆる「ひらめき」が起こりやすくなっています。

 

ただ、マインド・ワンダリングはふわふわした状態ですので、

特定の作業を行うには不向きであると言えます。

結局はバランスというかコントロールできるかに依るかと思います。

集中したいときは集中し、それ以外はすぐに休める状態が望ましいのでしょうね。

 

自制能力と成功

マシュマロ実験をご存知でしょうか。

子ども達に対し「マシュマロを1つあげるが、15分我慢すれば2つあげる」というものです。周りには、マシュマロ以外には何もありません。

ここでは、「選択的注意」能力が試されています。

マシュマロの事だけ考えている子は、マシュマロを食べてしまいます。

一方で、歌や踊りなどでマシュマロから意識を離した子は、我慢できます。

 

これは大人にも必要な「自制」が効くかどうかの話です。

マシュマロ実験ではありませんが、同様のテストに置いて、

我慢・自制できた子は、将来、経済的に成功し、健康な人が多かったそうです。

 

私の気づきをまとめると

★今の世の中、集中力を削ぐもので溢れかえっている

★必要に応じ、脳をボトムアップトップダウンで使い分ける

★瞑想したり迷走したりすることはどちらも意味がある

★大事なことは、集中と徘徊を使い分けられることにある

★自制する能力は一生涯に亘って影響するほど重要

こんな感じでしょうか。

何にせよ、意識を変える意味では本書からは大きな刺激を受けられます。

 

 

前半だけでこれだけ

本書の全体の感想を書こうと思っていましたが、

あまりに書きたいことが多いため、前半だけでこの文章量になってしまいました。

続きはまた別の日のブログで書きたいと思いますし、また整理しなおそうと思います。

 

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