どうも。海の苦手なGOです。
「老人と海」といえば、言わずと知れたヘミングウェイの名著とされています。
教養として知っておいた方が良かろうというのと、
「腹が立ったときに読む本」
と本屋さんのPOPに書いてあったので購入してみました。
一応、以下ネタバレを含みます。
あらすじ①
舞台はメキシコ湾の漁村。
老人サンチャゴは、ベテラン漁師であったが、不漁が続いていた。
老人を慕い漁を教わっていた少年マノーリンも、
父親から老人と距離を置くよう言いつけられた。
一方、漁師としてのプライドは捨ててはおらず、
マノーリンを置いて一人でも獲物を求め小舟で海に出る。
そんなある日、老人は大物がかかった手ごたえを得る。
老人の長い漁師生活の中でも最大級の力強さを感じた老人。
しかし、針にかかった獲物は深く沈んでおり、
全く姿を見せないまま船をけん引し続けた。
老人も長期戦を覚悟し、魚との戦いに臨む。
老人は痛む背中、疲労、空腹、眠気にも抗い続けた。
戦いは数日間に及んだ。
あらすじ②
疲労した魚が浮上してきて、その全貌が明らかになる。
老人の小舟の大きさを上回る全長。
疲労困憊だったが、勢いを取り戻した老人。
老人は渾身の力で銛を突き刺し、獲物をしとめた。
舟に獲物を縛り付け、帰路につく老人。
しかし、既に疲労もピークの中、
魚の流す血に、海のハンター・サメが集まり始める。
老人も必死に撃退するものの、
次々に襲い来るサメに、獲物はどんどん食われていく。
陸についたころ、老人の努力も虚しく骨以外の食い尽くされていた…
感想
老人は獲物たる魚に、奇妙な情を感じ始めていました。
同じ孤独同士、海で相手と戦い続けることで、
ある種の親近感があったのでしょう。
また、魚との勝負に勝利した老人でしたが、
その後のサメにより漁としては失敗に終わります。
タイトルの「老人と海」との勝負だとすると、
老人は海に負けたとも言えるかと思います。
とはいえ、そういうバトル話でもないですね。
老人は、魚こそ骨だけになってしまいましたが、
その戦いの過程にこそ満足していたように感じました。
また、老人を軽んじていた漁村の村民たちも、
骨を見ることで老人の戦いとその勝利を知ることができ、
老人への敬服を得たように思います。
薄い本だけど
薄い本ですが、ほぼ全編にわたって魚との戦いが続きます。
老人が小舟で、かつ素手で綱・網を引き、銛を繰り出す。
また数日間にわたる戦いのため、合間に食料として魚を現地調達するなど、
サバイバル要素もかなり展開されています。
そのため、こちらも何となく疲労感がありました。ふー。