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【読書感想】「人形館の殺人」館シリーズ第4弾。

「人形館の殺人」 綾辻行人

 

綾辻行人さんといえば、「館シリーズ」で有名ですね。

と書いてみましたが、実は知りませんでした。

Twitterでも、けっこう名前が挙がってたので気になってました。

 

「人形館の殺人」は館シリーズ第四弾だそうですが、それも知らずに買ってみました。

とはいえ、ここから入っても読めるような内容でした。

 

 

以下、ネタバレを含みます。

 

あらすじ

主人公の飛竜想一は、画家であるがあまりぱっとしない人物。

幼いころに母親を列車事故で亡くし、父とは不仲であったため叔母の家で育てられた。

 

確執のあった父は、大きな遺産を残して自殺したのを機に、

京都にある「館」に叔母とともに移り住んできた。

館はアパートにしている洋館部分と、居住・アトリエ空間のある日本式建築の両面が合わさった構造。

しかし、館のいたるところには、父が遺した「マネキン人形」が置かれている。

人形は顔がなく、しかもほとんどが体の一部が欠損している。

 

そのような環境にも慣れてきたなか、いくつかの不審な出来事が想一の周りで起き始める。

脅しともとれる手紙、血の様に赤く塗られた人形、ブレーキが壊された自転車…

精神的、肉体的にも謎の「犯人」から追い詰められる想一。

その一方で、想一は幼いころ封じていた記憶を思い出しかけていた…

 

違和感の正体

推理小説で犯人を外すことで有名な私にしては珍しく、犯人がすぐに分かりました。

「こいつじゃないとしたら納得できないけど」というくらいあからさまでしたが。

ただ、動機については読んでみないと分かりませんし、そこが今作の一番の肝かなという印象です。

 

伏線を読み返す

犯人を絞るのに、文章中に細かい違和感も散りばめられています。

最初に読んだときに「これってちょっとおかしくない?」と思い、

(失礼ながら、この作品はちゃんと考えてるのか?と少し思いましたが)

後から読み返すと、やっぱりあそこの違和感も正しかったのね、という。

たまーに雑な設定の作品もあるので、違和感というより不安感という面もあったかもしれません。

え、こんな設定で殺人しちゃうの?とか、物理的におかしくない?とかいう、不安ですね。

 

作品の舞台は京都

この作品の舞台は京都で、京都大学や百万遍交差点などが出てきます。

森見登美彦作品も読みましたし、京都も複数回行っているので

イメージが湧きやすくていいですね(そんなに地名が出るわけでもありませんが)。

他の館シリーズは山中などの孤立した場所らしいのですが、

あまり離れた場所よりは、日常空間の中にある方が親近感はありますね。

もちろん隔離された場所は、また別の魅力がありますが。

 

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