G-log 日々思うこと

千葉県・30代会社員。ライターに憧れて文章を書く勉強中。テンションはいつも低位安定。読書記録、旅行、その他日常など。よろしくお願いします。

バカほど「それ、意味ありますか」と問う云々、という記事を読んで思うこと

こんなタイトルの記事を読みました。

タイトルだけで判断できますが、

「目につきやすい言葉(バカ、劣化等)」と、「世代間の争い(若者はダメ等)」

を書き連ねた、まあイマイチそうな記事でした。

president.jp

で、概ね予想通りのイマイチさだったので、ちょっと釣られがてら思ったこと。

 

<目次>

 

 

記事の概要

著者曰く、概ね1986年以降に生まれた若者の思考レベルが低下しているようです。

他人に対して創造力が働かない、主体性がない、行動力がない…

昨今の若者は「合理性を求め、非合理なことはしない」が、企業の非合理さに直面しても、「社会人の初心者」がいちいちそんなことを聞くのはバカだ…

まあざっくりと、やや悪意を持ってまとめると、こんな論調です。

 

筆者は世代間対立を望んでいるようですので、敢えて言えばこういう人を老害と呼ぶんですかね。

 

どこまで本気で書いているのか?

釣り記事なんだろうなあと思いつつ、この手の記事が、どこまで本気で書いているのかが気になります。

ここで、筆者が「若者が人の気持ちが分からない」という例として挙げたエピソードを見てみましょう。

私は大学でゼミナールを開講している。あるとき高熱が出て、保健センターから、インフルエンザの恐れがあるので授業を休止しろと言われた。偶然通りかかったゼミ生にインフルエンザで休講すると伝えて帰宅した。当然メーリングリストでほかのゼミ生に伝えてくれると思ったら、ゼミ生らから僕を長時間待っていると連絡がきた。後日、尋ねたら、その彼は「伝えろと言われなかったので…」と返答した。Oops!!

 

このエピソードを読んで、「ゼミ生が悪い」と思う人の方が少ないかと思います。

特に若者に聞けば、ほとんどが「教授が悪い。Oops‼」と思うでしょう。

(私も若者とおっさんの過渡期なので、若者側で語っていいのか不安ですが)

 

①自分の都合で(体調不良とはいえ)直前に休講にしておきながら、

②偶然いた一人の学生だけに伝えたことで満足し、

③他の人に伝えて欲しいという依頼や確認すらしないで帰り、

④勝手に見下している。

(おまけで言えば、インフルエンザの疑いを抱えたまま開講しようとしたのも少し引っかかるけど、これは難癖ですね)

こんな状況は、普通の社会人ならありえないでしょう。

 

これで「確かに今の若者はダメだ!」という共感を得られると、

「本気で」考えているとしたら、怖いですね。

 

「検索すればいいことは暗記不要」は一長一短

「暗記と思考」については、唯一この記事で賛同できる部分(といっても一部ですが)があるので、私が考えていることをひとつ。

 

学校教育に対する批判に、「詰め込み教育」があります。

特に、社会・理科系科目は単なる暗記科目になっているという批判もあります。

この批判に乗っかって、「ネットでいくらでも調べられる時代に、いちいち暗記する必要はない」という論調もあります。

 

これについては、一長一短があると思います。

例えば、日本史の細かい年表やら人物名を、丸暗記することにあまり意味はないでしょう。

ただし、「暗記している」のと「暗記していない」を単純比較すれば、もちろん「暗記している」方が良い状態なのは間違いありません。

むしろ、大きな差があるでしょう。

 

暗記しているという知識のベースがあることで、自分の知識として使いこなすことができます。

また、知識として暗記していることであれば、他の全く違うジャンルの知識と結びつけるのも自分の脳内でできます。

ある単語やセンテンスをググったところで、それに関する情報はいくらでも出てきても、他の分野と結びつけるのは「検索力」だけでは困難でしょう。

暗記によりいろんな知識を複合的に持つことで、新たな発想の基礎につながるというのは事実。

 

この記事で唯一、私の考えに近いと思ったのがこの点でした。

スポーツ選手が基礎の反復練習をするのも、動きを体で暗記して「自動化」することで、他に意識を回せるようにするため。

ただ、このことと一緒くたにして、企業の「不合理なこと」も若者は自動化して実施すべきとか言ってるのが、この記事の残念なところ。

体育会系の考え方ってこういう人が多いのも事実ですけどね。

 

社会学者ってこんな感じの人ばかりなの?

「社会学者」というのはなかなかよく分かりません。

そもそも「社会学」とは何なんでしょう。

いろいろなソース(と言ってもネットですけど)を当たってみると、

世の中、つまり社会組織や社会文化、政治、経済、世代間ギャップ…等といった非常に幅広い分野を取り扱う学問のようです。

ただ、メディアに登場する「社会学者」はイマイチなのが多いのは何故かしら。

 

この短い記事でもスポット的には共感できる部分もなくはないですが、

全体的に「今の若者は私の若い頃と違って駄目だ」というよくあるお仕着せ以外には感じ取れない文章でした。

ただ最後の結論「だけ」を切り取ると、一理あると言えなくもない。

なので引用させていただきます。3つ目も、この書き方なら違和感ないですし。

 

宮台真司さんに学ぶ「30代の心がけ」3カ条

1. 「仲間はずれ」を恐れてはいけない
主体的な行動をとって、「他人の目線」から自由になれ。

2. 他者に対して想像力を働かせろ
「指示待ち人間」を脱して、みずから問題提起をしろ。

3. 必要なことはまるごと「暗記」しろ
暗記しておくことで、はじめて思考する余裕ができる。

 

私は常々「自分自身がどうみられているか?」は考えるようにしています。

そのことで過度に委縮してはいけませんが、客観視することは重要だと思います。

この筆者の方からすれば「他人の目線から自由になれ」ということでしょうが、

他人の目線から自由になり過ぎると、こんな風に「老害」と呼ばれてしまいそうですね。