eスポーツという言葉も、ここ数年でニュースなどでよく聞くようになりました。
プロと呼ばれる選手もおり、大会では優勝賞金も1億円を超えるなど、それだけスポンサー企業もいて注目度が高いジャンルとなっています。
しかし、いまだにスポーツだとかそうじゃないとか、どうでもいい議論がなされているなあと感じています。
そんな、eスポーツについて思うこと。
- そもそも「スポーツ」について
- eスポーツという言葉は「陸上競技」と同じ
- 第一人者の方に、今後eスポーツが流行るか聞いてみた
- 野球害毒論とeスポーツの現状
- 私個人とeスポーツの関わり方を考えよう
- eスポーツを普及させるには
- オリンピック入りとレギュレーション問題について
そもそも「スポーツ」について
以下、最近では有名な話なので、知ってる方も多いかと思います。
タイトルで思い切り否定していますが、スポーツじゃないという考え方の人は、スポーツの定義が間違っています。
そもそも「スポーツ」という言葉は、単純に「競技」という意味です。
つまり、勝敗や優劣を競うものであれば、スポーツなのです。
eスポーツはスポーツを名乗るな!と言ってるのは年齢が高い層な気がします。
まあ高野連とか体育会系の人たちの考え方を見ていると、汗をかくことがスポーツという考えしかないでしょうからね。
eスポーツをスポーツじゃないという人は、いわゆる「フィジカルスポーツ」の範疇で考えており、「マインドスポーツ」を含んでいません。
マインドスポーツは、チェスや将棋、バックギャモンなどのボードゲームや、トランプなどのカードゲームが含まれます。
バックギャモンも囲碁もルール知らないけど。
聞いた話で裏をとっていませんが、フランスでは新聞のスポーツ欄に、サッカーも載っていれば囲碁も載っているそうです。
eスポーツという言葉は「陸上競技」と同じ
一口にeスポーツといっても、つまりはビデオゲーム(テレビゲーム)とほぼ同じだけの種類があるため、それが理解を得にくくなっている要因の一つだと思います。
スポーツの一ジャンルとして「陸上競技」というものがあります。
ご存知の通り、陸上競技はトラック上で行うものを総称した競技であり、
短距離、中距離、高跳び、砲丸投げ、ハンマー投げ、剣闘士など、数多くの競技が内包されています。
つまり、陸上競技というのは大きなジャンルで、細分化して「短距離走」というジャンルがあり、さらに細分化して「100m走」となっています。
言い換えれば、eスポーツは陸上競技と同じ、大ジャンルのひとつです。
トラックの上だったのが、電子の世界の中に変わっただけです。
そこで、格闘ゲーム、パズルゲーム、シューティング、アクションなど、多くの中ジャンルがあり、その中に、ストリートファイターやらぷよぷよ等の小ジャンルが並んでいます。
第一人者の方に、今後eスポーツが流行るか聞いてみた
今の40代前半辺り~今時の子ども達で、ゲームに一切触れずに来た人は少ないことでしょう。
マリオやポケモンを知らない人もいないんじゃないでしょうか。
しかし、eスポーツが参加する競技、あるいは観覧するイベントとして今後流行るのか?
そして、流行るにはこうしたビデオゲームをざっくり「ファミコン」とまとめていそうなおじさん・おばさん達をどう参加させていけばいいのか?
先日、国内でeスポーツ関連の普及・イベント主催などをしている第一人者の方に話を聞きました。以下は、その受け売りです。
(許可取ってないので、お名前は伏せますが、eスポーツの啓発につながれば怒られないでしょう)
説明の方法として、近代歴史的な比喩が使われていてなるほどなあと感じました。
野球害毒論とeスポーツの現状
野球というのは、明治時代になって日本に入ってきたスポーツですが、当時は不良やロクデナシがやる競技とされていたそうです。
「野球害毒論」(野球と其害毒)という東京朝日新聞の特集が22回にわたって長期連載され、旧・五千円札の肖像画でも有名な新渡戸稲造なども寄稿しています。
相手を貶めるような競技(相手の弱点を突くことや、盗塁=盗み、隠し球など?)であり、かつ体力を使って学業に身が入らなくなるとのこと。
それでも、若者たちは野球に没頭し続けました。
今日、野球はスポーツ界でも認知度・競技経験などでは相当上位に入るでしょう。
つまり、eスポーツも今は、当初の野球と同じ状態と言えます。
理解できない大人たちが、ゲームは毒だとか、スポーツじゃないとかやいやい騒いでいるだけ。
それを純粋に楽しい、面白いと思う若者たち(一部は若者じゃないけど)が、少しずつ広がっているのが今の状況で、近い将来、世代と時代が動くことで大勢が変わるだろうとのことでした。
なるほどなあ。
私個人とeスポーツの関わり方を考えよう
さて、私自身がeスポーツに参加したいか、観に行きたいかというお話。
どちらもまだ、そこまで具体的な興味までいっていないのが現状です。
まず参加について。
これはけっこうハードルが高いですよね。
増えたとはいえ、eスポーツ大会などのイベントは、情報自体が限定的だと思います。
加えて、陸上で言えば種目、eスポーツでいえばゲームの種類によるところが大きいです。
例えばサッカーゲームである「ウイニングイレブン」や、3D格闘ゲームの「鉄拳」はほとんどやったことがありません。
大会が実際に行われていて、かつやったことがあるのはスプラトゥーン2くらいですが、数時間程度しか経験がないので、大会レベルではありません。
最近ではスマブラSPもポチポチやっていますが、完全オフラインでやっていますし、上手い人は上手すぎるので、これも無理そう。
というわけで、普通の陸上競技にいきなり出ろと言われるのと同様、選手として参加するのは恥をかくだけのような気がします。
あとは、最新ゲーム機はswitchしか持ってないですし。
次に、閲覧する側ならどうでしょうか。
こちらもほとんど経験したことがありませんが、まずは「知っているゲームであること」が最低条件だと思っています。
先にも例に出した「鉄拳」がいかに上手い人同士がやっていても、全く理解ができないので面白くないでしょう。
逆に知っているゲームだったら、例えばスマブラSPであれば凄さの理解はできそうです。
となると、これもやはりゲーム、種目によるということになります。
結論、「知らないゲーム観ても仕方ないし、相手に凹されるだけの大会出てもしょうがないよね」になっちゃいますが、そこで閉じることなく、きちんとウォッチしていきたいなあと思います。
eスポーツを普及させるには
eスポーツが今後一般化していくには、ゲームの魅力を伝えていくことに尽きるわけですが…
その策としては、情報発信から始まり、賞金の高額化かもしれませんし、スタープレイヤーの育成、ゲーム機・ゲーミングPCなどを商売に使う法律の緩和なども可能性があるでしょう。
※風営法の関係で、ゲーム機を並べたゲームカフェ等は、けっこう規制が厳しいらしいです。
たまたま秋葉原電気街を歩いていたら、「GALLERIA esports Lounge」なる、eスポーツ施設らしきものを見かけました。
2018年12月オープンということで、非常に新しいですね。
ここでは、ハイスペックなゲーミングパソコンで体験ができるらしい。
こういう施設もeスポーツの普及につながるでしょう。
いずれにしても、ゲーム好きの端くれとしては、今後のeスポーツの普及と発展には期待したいですね。
あ、ただスマホゲームはほとんど興味ない上に、絵面も地味なので、
やはりコンシューマーゲームがいいなあ。筐体ゲームは家庭じゃできないし。
オリンピック入りとレギュレーション問題について
(20190123、18時ころの追記)
ブックマークコメントをいくつかいただいたので追記します。
eスポーツが国体やオリンピックと同時開催となるべきか否か問題。
私は、既存のフィジカルスポーツイベントとは違う道を辿った方がいいと思います。
認知度を上げるには既存のものに乗っかるのは有効かもしれませんが、要らぬ比較や批判も受けやすいかなと。
eスポーツよりは、モータースポーツが先にオリンピックに入るんじゃないでしょうか。
逆に、今のところモータースポーツが入っていないのは、eスポーツが入り込む余地や受け皿がないことの証左でもあるように思います。
重複は当然あるとはいえ、フィジカルスポーツと、ファン層やプレイヤー層も違うでしょうし。
もうひとつ、視点が抜けてましたがレギュレーションの問題があるかと思います。
100m走は100m走で、大幅なルール変更がなく、ある程度の不変性が担保されているということです。
分かりやすく言えば、カールルイスとウサインボルトの記録が比較できるということです。
eスポーツ、特に最近のゲームとなると、わずかな間に、新要素追加、新キャラ追加、アップデート修正などが行われてしまいます。
もちろん、野球やサッカーだって細かいルール、レギュレーションは変わってきていますが、これも一つ、eスポーツが煮え切らない要素になっているように感じます。
ぷよぷよやFIFAなどは、ある程度不変的なんですかね。
スト5辺りは、スト2世代からするともう別ゲーのような印象を受けてしまいます。
そう考えると、もはや変化のないレトロゲーム大会というのもアリなのかもしれません。
ファミコンやスーファミだったら、私も今の若者にも勝てるかもしれん。