前回までのあらすじ。
吉備津神社にて、温羅(うら)という鬼を倒したという伝説を確認してきました。
その鬼が城を構えた場所が、吉備津神社から車で20分ほどの距離にあるというじゃありませんか。
というわけで、今回は「鬼ノ城」(きのじょう)に行った話です。
なんじゃこれって感じの、これまで見たことのないインパクトのあるお城でした。
- 鬼ノ城の行き方と場所
- 鬼ノ城の西門を目指す…前にお断り事項
- 改めて、西門を目指す
- 鬼ノ城の西門:簡素ながらインパクトあり
- 眺めの良い山城
- 駐車場から徒歩1分、ビジターセンターがあるよ
- おまけ:ビジターセンターに置き土産
鬼ノ城の行き方と場所
鬼ノ城は、岡山県の総社市にあります。
岡山市からみると北西部、倉敷市からみればほぼ真っすぐ北に位置します。
公共交通機関はほぼありませんので、普通は車だと思います(歩いている人もいましたが…)
道は途中まではいいのですが、最後の方は上り坂&すれ違えないくらいの狭さの所が多々あります。
まあ秘境を目指したときに慣れた私には、それほど苦ではありませんでしたけどね。
駐車場は30台分ほどあります。朝9時頃に到着したので、土曜日とはいえ空いておりました。
吉備史跡跡県立自然公園「鬼ノ城」。名前が凄いですね。
ダイの大冒険の「鬼岩城」が浮かんだ人はたぶん30代。
鬼ノ城の西門を目指す…前にお断り事項
ビジターセンターがまだ営業前でしたので、先に西門を目指すことにしました。
その前に、ひとつお断り事項があります。
「岩屋三十三観音」というハイキングのコースのような山道に、三十三体の観音様が置かれているルートがあるのですが、そちらは行っておりません。
帰り道もまた狭い道路を走るのに、午前中の早い段階で下山したかったためです。
あと、道中長い(全部回ると1時間程度かかるらしい)ので、体力温存もしたかったのです。
というわけで、今回は純粋に「鬼ノ城」のみですので、ご承知おきください。
改めて、西門を目指す
それでは西門に向けて出発です。
健康的な成人男性であれば、ビジターセンター(駐車場)から10分程度で到着します。
ただ、山の上に建っておりますので、アップダウンが若干あります。
そのため、竹の杖が入口に置かれておりました。使いませんでしたけどね。
道中はこんな感じです。砂利道が基本ですが、遊歩道もあり車イスも可能だそうな。
ただ、この先の城付近は石畳であるため、途中までしか行けないでしょう。
それでも、舗装が雑な上り坂ですので、車イスはかなり大変だと思います。
まず最初に、展望デッキがありました。
なかなか眺めはいいですね。
遠くの山々、街並みなどが一望できる高さに来ていることを実感できます。
山の方に目をやると、何やら遠くに建物が見えます。
拡大すると、こんな感じ。
小屋のような、砦のような、やぐらのような。
周りに白い板のようなものが掲げられているのが遠目に見えます。
これが目指すべき「西門」です。
余談ですが、展望デッキはポケモンGOのジムになっていました。
ニョロトノを設置してきたのですが、以降4日間ほど、ここで防衛していました。
鬼ノ城の西門:簡素ながらインパクトあり
さて、展望デッキから歩くこと数分で、目指していた西門に到着します。
壁がなかなか特徴的ですね。
先ほど遠目に見えていましたが、謎の文様が掲げられています。
こちらが正面。
木造りの3階建てで、門自体はそんなに凝っているわけでもないですが、独特な趣があります。
後ろから見ると、内装が見られます。(進入禁止)
まあ、中身は見ても面白い感じではないですね。
しかし、それよりも特徴があるのが、壁と敷石ですね。
城壁は2.8kmもあるそうです。
大事な部分は石垣になっていますが、それ以外は土を盛ってできています。
ところどころ、水門もできており、居城としても機能していたのでしょうか。
うーん、石垣と土壁のハーフ&ハーフというのは初めて見たかもしれません。
続いて、敷石。
石畳の向こうに、岡山の街(農地が多いけど)が見渡せます。
使われた石は全部で数千トン。
通路として使われたのですが、敷石によって雨水をうまく流す排水機能があるようです。
傾斜と石畳のおかげで、だいぶ歩きにくい箇所もありますけどね…
眺めの良い山城
山城というものにほぼ初めて来たのですが、なかなかいいですね。
来るのは大変でしたが、それでも来た甲斐がありました。
血吸川など、物騒な名前も見えますが…(鬼の伝説絡みですね)
ただ、5月の朝でも既に暑かったなあ。
駐車場から徒歩1分、ビジターセンターがあるよ
さて、駐車場に隣接して「鬼城山ビジターセンター」があります。
こちらは10時オープンで、行ったときには開いてなかったのですが、トイレと自動販売機は稼働しておりました。
西門を小一時間見てきたら、オープンしていました。
ビジターセンター内は、鬼ノ城の伝説や、建築物としての解説などが展示されています。
こちらは模型。
全体的に見渡すと山の上にけっこうな大きさの城が築かれていることが分かります。
概要について。
この鬼ノ城が廃城になったのが西暦701年~719年頃と言われており、そんな昔から城があることに驚きました。
平安時代に、簡素とはいえ築城するイメージが全くなかったもので…
模型だと、綺麗に復元されています。
そして気になるのが、この西門周りに掲げられた旗のようなもの。
西門で撮っていたのですが、ブレブレ。
この謎の模様です。ビジターセンター内にも展示されてました。
解説によると…
これはそもそも旗や飾りではなく、盾・シールドだったそうです。
鬼の模様は、奈良県の古墳で発掘された「壁邪獣」というものを元に、この鬼城山整備委員会が作ったものだそうな。
というわけで、鬼っぽさはあるものの鬼ノ城とはあまり関係ないのかもしれません。
時間があれば、散策には困らないでしょうね。
というわけで、鬼ノ城に訪れた話です。
最後に知ったのは、昨年度(平成30年度)に日本遺産に認定されたそうな。
その割には、観光客も少ないのが気になりましたが、逆に穴場としていいかもしれません。
この風景と雰囲気は独特のものがあり、来て良かったです。皆様もぜひ。
ポスターの画像ですが、夕日と西門もいいなあ。
おまけ:ビジターセンターに置き土産
来訪者が記念に名前を書くノートが置いてありました。
岡山県内だけでなく、東京や神奈川、埼玉、佐賀などからも来ていました。
中には番地まで記載している方もいたので、画像は少し黒塗りしました。
一番左にバカが書いてますね。
※見つからないように、誰もいないときにサッと書きました。
もし鬼ノ城に訪れる方は、ビジターセンターでこちらも探してみてください。