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【映画】「CATS(キャッツ)」感想。不気味さとミュージカルの狭間で(ネタバレあり)。

映画「CATS(キャッツ)」を観てきました。

事前に「酷評」を観てしまったせいもありますが、的確に感想を表現することが難しいですね。

ちなみに舞台の方も、全く観たことはありません。

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のっけからネタバレアリですので、一応気をつけてください。

と言っても、ストーリーはあってないようなものなので、適当にばらします。

 

 

映画版CATS(キャッツ)のストーリー

勝手にキャラ付けしてお送りします。

 

アタイの名はヴィクトリア。ただの捨て猫さ。

ゴミ袋に入れられてポイなんて、酷いことするよね。

いきなり袋が破られたかと思ったら、猫に囲まれていたんだ。

何でも、彼らはジェリクルキャッツというらしい。

ジェリクルジェリクル、なんだかうるさいね。

 

今夜はジェリクルナイトというお祭りらしい。

長老に選ばれるジェリクルチョイス。

選ばれたら、ジェリクルムーンを超えて天上世界に行けるんだってさ。

アタイは選考には出ないけど、ちょっと気になる奴もいるんだよね。

 

・・・マキャヴィティ?誰だい、そいつは?

え、そいつが長老やジェリクル候補たちを攫っちまったって?

でも大丈夫、こっちには手品師のミストフェリーズがいるのさ。

さあ、得意の手品で、長老をババンと出しとくれよ。

ほうら、やればできるさ。

 

さすがはミストフェリーズだ。

皆で調子に乗せちまえば、何でもできちまうんだから。

これでジェリクルチョイスはミストフェリーズに…

と思ったら、あんたはグリザベラって言うんだってね。

昔は舞台猫としてブイブイ言わせてたみたいだけど、

今じゃすっかり皆の嫌われ者。

でも、アタイは知っているよ。

アンタこそ、本当に大切なモノを持っているってね。

さあ歌って御覧よ。

大丈夫、みんなも受け入れてくれるさ。

 

やったなグリザベラ。

長老もすっかり感動しちまってたよ。

やっぱりアンタがジェリクルチョイスだ。

さあ気球に乗って、天上世界へ旅立つんだよ。

 

ミュージカルの不思議な世界

まあストーリー重視の作品でないことは間違いありません。

余計な盛りは無しで箇条書きでストーリーと世界観を書いていくと…

 

  • 主人公は捨てられた猫のヴィクトリア
  • 登場人物は(ほぼ)全部猫
  • 手品猫、舞台猫、鉄道猫など特徴のある猫がいる
  • 年に一度、長老に選ばれたら天上に行ける
  • 選ばれるには歌い踊らなくてはならない
  • マキャヴィティという悪い猫も天上を狙っている
  • グリザベラは落ちぶれた元舞台猫で嫌われ者
  • でも最後は選ばれる
  • 最後はネコとの接し方(後述)

 

そしてほぼ全編、セリフではなくミュージカルで進んでいきます。

基本的には、長老に認められるためにみんなが歌って踊る。

それをマキャヴィティが邪魔したり、しなかったり。

主人公のヴィクトリアは、その歌や踊りに参加したりしなかったり。

まあ口や文章で説明するのは難しいですね。

ミュージカルの勢いは感じました。

 

アメリカでの酷評と不気味さについて

最初に酷評をみたというのは、この記事です。

news.livedoor.com

 

酷評の内容を抜粋しますと。

 

  • 未知のジャンルのポルノ
  • ここ10年間でワースト
  • この映画が存在すること自体が、なにかの間違い。わいせつで不条理、そして奇妙。恐ろしいフィルムメイキングの手法、驚くべきく才能の無駄遣い
  • 語るべきストーリーもなければ、アンドリュー・ロイド=ウェバー(ミュージカル版『キャッツ』のクリエイター)の楽曲も瞬時に忘れてしまうほど。まるで開かれたドアの前にたたずんでいる猫のように、いつまで経っても結論にたどり着けないのだ
(いずれも上記サイトより)

 

 

これを見てしまうと、先入観なしで観るのは無理でしたが、それでも感想じみたことを書きたいと思います。

 

まずは登場人物がだいたい不気味です。

完全に猫ならいいのに。耳をすませば的な。

中国のドラえもんみたいに見えてきました。

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(画像は公式サイトより拝借)

 

猫と人間の間で、ある意味「不気味の谷」とも言えます。

最後の方は、あらかたの猫の顔には慣れたつもりでしたが、主人公のヴィクトリアだけは終始、気持ち悪いというか不気味さを感じ続けました。

 

ただ、より不気味なのは、全身が映ったとき&動いているときです。

とにかくクネクネクネクネ動く割に、人っぽさが変に残っていて、更にそこにCG技術が加わって、もはやこの生き物が何なんだろう?という気持ちになってきました。

アンガールズの漫才は何とも思いませんが、これは不気味。

顔だけ人間のネズミや、顔だけ人間のゴキブリの群れなども出てくるので(短めですが)苦手な人はとことん苦手かもしれません。

ポルノという批判はあまり感じませんでしたが、やたら股間が真っ平(全身タイツみたい)なのが少し違和感がありました。

 

最後の説教は何だったんだろう…?

グリザベラがジェリクルチョイスによって気球に乗せられ、天上という名の天国へ送られてめでたしめでたし…

と思いきや、いきなり長老デュトロノミーが、スクリーンの前の貴方達・私たちに歌いかけます。

猫は気高い生き物だし、犬とは違うけど、ちゃんと挨拶してねといった内容を、カメラ目線&良い声で歌いかけてきます。

何だこれ、何の時間なんだ?という気分にさせられることこの上ありませんでした。

お前ら、猫のようで猫じゃない生き物にしか見えないし…

 

舞台ならもっと楽しめるんじゃないかと思うし、映画の評価も難しい

CATSの舞台はもう40年近く前、1981年のロンドンからやっているそうです。

私の中でも、舞台ミュージカルと言えばCATSのイメージは強いです。

恐らく、舞台という場であればもっとすんなり入っていけたように思います。

変にCGを使い、大画面のアップで観るからこその違和感であり、舞台ならばまた違った印象でしょう。

舞台ってほら、謎の迫力がありますし。

 

この実写映画でも、音楽はジャンルが様々で悪くはないと思いましたし、CGを使ったからこその映像的な面白さも多少はあったと思います。

ただストーリー展開やその不気味さなどはぬぐい切れませんでした。

とはいえ、「一般的な映画」としての価値を求めてしまったのがいけなかったのでしょう。

音楽や映像美(方向性が合ってたかは分かりませんが)、そして「勢い」はあったんじゃないかと思います。

 

そういう意味では、単純につまらんと言い切るだけでもなく、非常に評価が難しいなあと思いました。

10点満点で言えば4点くらいなんですが、時間やお金返せ!ってほど損した気分では全くない。

いや、もう少し高くてもいいかもしれない。

気分によって4〜6点くらいかなあ。

結局はそれなりに楽しんだんだと思います。

こうして取り留めもない文章を書いて、結論が出せない程度には。

是非皆さんも観てみてください…と勧めるほどでもないんだよなあ。

難しい。

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