アートについて、時々文章にしたり、観に行ったりしています。
しかし、「アート」に対する答えというか、しっくりする考え方が未だ分かりません。
そんな戸惑い悩んで汗を流したこと。
- これらもアートと言えるのか?
- 共通するのは何かを伝えること、人の心を動かすこと
- 情報を買っている?高いから良いもの?
- 表現することには強いメンタルがいる
- ステータスとマネーゲーム?
- お金だけじゃないアートの世界
- これまでのアート関連記事
これらもアートと言えるのか?
まずはこちらをご覧ください。
どう思われたでしょうか?
このブログではお馴染みの「ふなっちょ」ですが、カラフルにしてみました。
「グラフィカルふなっちょ」と名付けています。
果たして、これをアートと呼べるでしょうか?
次の例がこちら。
これはiPhoneのメモ機能を使って、手描きで10秒足らずで描いたものです。
これをアートと呼ぶのは無理があるでしょう。
続いてこちら。
今度は立体物です。あの有名な草間彌生(水玉おばさん)の直島にあるカボチャですね。
アートな島にあるアート作品として広く認知されています。
同じ立体物でも、こちらはいかがでしょうか。
ふなっちょの3D化に挑んだものです。
ゆくゆくはふなっちょ型ロボットでaiboのようなペット化も望んでいますが、現時点では望み薄です。
共通するのは何かを伝えること、人の心を動かすこと
「何かを伝えたい」「人の心を動かしたい」というのがアートの定義と仮定してみると、概ねしっくりいきます。
そういう意味では、ダクトテープでバナナを貼ったのがアートとして話題になってましたが、あれすらもアートと言えるでしょう。
バナナの作品の意味は「これを観た人が考えさせられること」というものだそうです。
それがアリなら、何でもアリなんでしょうけどね。
これを観たときに「こんなもんでアートか、ひどいもんだ」という風に私の心は動いたので、ある意味これも作品の影響と言えるのかもしれません。
情報を買っている?高いから良いもの?
バナナの作品は、もっと正直に言えばゴミかな?と思いましたし、バナナがもったいないなあとも思いました。
が、これが1300万円の値がついて買われたというから驚きです。
130円ならバナナ一本分として出せなくもないですが、それでもちと高いなと思います。
1300万円なら観てみようという心理が少し働きます。
そういう人が少しずつ行動を起こし、本来の意味ではなく「意外な金銭的価値」という別の意味を生み出しているのではないでしょうか?
東京都が懇切丁寧に保管した、落書きのネズミも、私からすればその辺の半グレとやっていることは同じなのになあとしか思いません。
でもそんなものでも、政治活動や芸術活動で有名なバンクシーのものとなれば、それだけでわざわざ並んで観に行く人がいるのです。
あれが近所のイキった高校生が落書きしたものだったら、どうでしょうか?
表現することには強いメンタルがいる
そして広く芸術家として公開する以上は、好き嫌いや批判が出るのも仕方ないことです。
「ふなっちょ」を罵倒されたら悲しいですが、それも仕方ありません。
私も「よく意味が分からない」と切り捨てた作品、アーティストもありますし。
ステータスとマネーゲーム?
先ほどもバナナの絵が1300万円と書きました。
昔の画家達には、王族貴族を中心としたパトロン(資金提供者、スポンサー的存在)がいたものですが、今でも資本家・投資家が絵画を〇億円で買ったといったことが話題になります。
絵の原価を考えると、基本的には画材道具と人件費、そしてデザイン料です。
それらを考慮しても、億単位というのはなかなか考えにくい。
これがディズニーキャラクターの”権利”といった買い方であれば、例えばミッキーマウスの権利を全て買い取れたら、何百億円どころかそれ以上の価格になるかもしれません。
一方で、絵画であれば飾るのが精いっぱい。
仮にそれで金を稼ごうとすると美術館になりますが、何億円を単体の絵で稼ぐのは難しいでしょう。
もちろん、本当のお金持ちにとっての何億円というのは大したことがなくて、それだけの価値があると感じている人もいるでしょうが…
むしろ「何億円で買った」=「何億円の価値がある絵を持っている」というステータスを買っているんじゃないかなと邪推してしまいます。
もしくはマネーゲームでしょうか。
資金を綺麗に処理したいときに、絵に何億円か使えば、そこで一気に処分できます。
会計上または税務上、絵画購入がどうなるのかはよく知りませんが、何らかの形で相手方に綺麗に資金を送りたい時などにも使えるんじゃないでしょうか?
これも邪推かもしれませんけどね。
お金だけじゃないアートの世界
とまあ、お金だけで考えてみると非合理的だなあと感じてしまうのも、アートの魅力であり不明瞭な世界でもあるところなのでしょう。
率直に言えば、「何となく綺麗だなあ」とか「何となく面白い絵だな」とか、その程度の楽しみ方でも十分な気がしてきています。
たまに描いてみるのもいいかもしれませんしね。
ふなっちょだって立派なアート・・・なのかもしれません。
新キャラも生まれたしなあ。下半身がイマイチだけど。
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