必ずしもタイトル通りじゃないとは思いますけどね。
「マーケティング」という考え方ができたのはいつからなんでしょうか。
毎度おなじみ適当にWikipediaで調べると「19世紀末から20世紀初頭」にできたそうです。
個人的には、江戸時代中期の発明家・平賀源内がうなぎ屋に頼まれてキャッチコピーを作り「土用の丑の日」を作ったというのは(諸説あり)立派なマーケティングだと思っています。
それにしても最近のマーケティングは難しいんだなあと思いつつ考えたこと。
ワニが死んでもどうでもいいけど
2020年3月20日にワニが死にましたね。
Twitterを毎日いじっているにも拘らず、私が知ったのは98日目くらいだったので、「あさってくらいにワニが死ぬ」と言われてももはや何のこっちゃでしたが。
で、100日目くらいは見てみようと思ったので覗いてみると、次の画像が飛び込んできました。
死んだ直後に書籍化!映画化!グッズイベント続々!となっています。
100日目から見た私からしても「死んですぐこれなの?」と思いましたが、100日目を待ちわびた人は、もっと強く思ったんじゃないでしょうか?
ちなみに私は100日目を見たあとに、数10日分さかのぼった程度で語っています。
ワニを叩く人を眺めてみた
作者の方は、「一人で始めた企画で、後からいろんな会社・メーカーが付いてきた」と仰っているようですが、まあそうではないと仮定して。
この展開を叩いている人を眺めていると、以下のような人達だと思います。
- (ある意味)ステマだったことに対する怒り
- 広告会社(≒電通)が嫌い
- 死というテーマの後にすぐ商業展開を見せつけられること
- お金儲けが嫌い
- 炎上が好き
1番目の「ステマだったことに対する怒り」はまあ正当な気がします。
広告会社、大手会社が裏で「死んだらすぐに商業展開だ」と考えていたなら、それなりのマーケティングがあってしかるべき。
ただ、広告表記などはこれまでなかったそうですし、商業展開の予告もせいぜいLINEスタンプ程度だったようです。
まあ電通かどうか別として、グッズ展開やら書籍展開する企業は、裏では絶対動いていたでしょうね。
101日目にこれだけ大々的に発表するわけですから、それまで人気が陰ってしまっては台無しですし。
2番目の「広告会社が嫌い」は「≒広告会社が裏で人の意志を操ろうとしていることが嫌い」に通じる面と、特に「電通=労基法違反で死人も出ているから嫌い」という面があります。
まあワニの公式運営会社に、電通東日本の影がちらついているのが原因ですが、この嫌われっぷりはすごいなあと思いました。
ちなみに電通と仕事したこともありますが、彼らのバイタリティだけは尊敬できます。仕事っぷりは、本体の人は大して仕事しないのでよく分かりませんが。
3番目の「死というテーマの後にすぐ商業展開を見せつけられること」も、気持ちはよく分かります。
架空のキャラクターとはいえ、100日間の平凡な日常(死のカウントがなければつまらない4コマ漫画)をみてきて、「こんな平和なのに〇日後には死んでしまうのか」「明日いよいよ死んでしまうのか」「ああ死んでしまった」となったわけです。
その1時間後くらいに、天使のわっかをつけてヘラヘラしたワニが「グッズ買ってね!」と言っても、果たしてどう思うでしょうか。
感受性の高い方は、とうてい受け付けられないでしょうね。
Twitterで見た、なるほどと思った例えは「死んだ1時間後に遺産相続の話をしているようなもの」と書かれていて、それならその気持ちも分かりました。
お金儲けはいいんですけどね
4番目のお金儲けが嫌いなのは、一番扱いが厄介ですね。
今回のワニについても、イラストレーターの方が書いていたものであり、これで商売していくのはある意味当たり前。それを無料のTwitterで見ていたからといって「商業展開」自体を否定してしまうのは、クリエイティブ業界というか経済活動の否定ですから、それはいき過ぎかなあと思います。
ただ、4番目の理由のみでワニの事を否定している人は少ないかなと思います。
1~3番目と複合的に、金儲け臭が嫌いということもあるでしょう。
5番目の炎上好きは単なる愉快犯なのでどうしようもないですね。
共感は認められるけど、宣伝は受け入れがたい
まあワニの話はもう終わりとして、マーケティングも時代や場面に応じて変わらなければなりません。
特にSNSやTwitterは特殊な環境ですね。
(TwitterはSNSではありませんが、面倒なので以下はまとめてSNSとします)
そもそも企業がSNSをするのは、なぜでしょうか。
もちろん、その発信力・拡散力を発揮したいというのが一番の理由ではあります。
一方で、いわゆる人気と言われる企業アカウントは「宣伝」よりも「共感」の方が評価されています。
ダイレクトに商品情報だけを発信するのではなく、ちょっとした雑談や交流などをきっかけにバズることがあります。
それは淡々と企業の商品だけ流しても共感はされず(よほど魅力的な商品は除いて)、せっかくのSNSなので人間味などがあった方が、距離感が縮まって親近感が湧きます。
なので、共感の塊であったコンテンツに対して、商業・お金儲けの側面をどーんとぶつけると、「金儲けの為だけにやってたのかよ」と一気に萎えてしまいます。
これは、先にお金儲けのためにやっているんですよという共通認識が無いからですね。
企業アカウントの難しいところはそこで、共感を生むことを目的にしてしまうと、いざ宣伝になったときに、下手すると「結局宣伝かよ」となってしまう。
きちんと宣伝のためと認識されたうえで、かつ共感を生むような人間味も出していくという、難しいバランスの取り方が求められているのでしょう。
個人的には、企業アカウントが自ら「中の人は~」とか言っちゃうのは嫌いですけど。
最終的には人間関係
そんなわけで、共感を生みながら宣伝もするというのは運営側として相当大変な気がする一方、SNSはユーザーの声が直接届く環境にあるので、その対応を丁寧にするだけでだいぶ好感度は変わってくるでしょう。
例えば何気なくつぶやいた商品の疑問について、公式アカウントから回答が得られれば好感度は少し上がるでしょう。
私もAmazonで届いた商品に欠陥があったので文句書いたら、最終的に無料にしてくれたのは驚きましたし、すごい対応だなあと感心しました。
ですので結局は、運営=中の人の気遣いに依るんでしょうね。
SNSだろうと、人間関係がうまく構築できるかということなんでしょう。
そしてそれが企業にも
企業アカウントの中の人の承認欲求は嫌いですが、私に企業公式アカウントの運営ができるかといえば、それは難しいかなあ。
それだけやっていればいいんならいいんですけどね。
今回の結論
そんなわけで、ここまで読んでくれたあなた!
ぜひGOさんのTwitterをフォローしてね!
LINEスタンプも売っているよ!
↑こういうのがマーケティング的に最悪なんだろうな。