少し前のビリオネアに続いて、今度はオリンピアン(オリンピック選手)にお会いした話です。
といっても、会ったのはビリオネアよりももっと前ですが。
為末選手
ずばり言ってしまうと、陸上の為末大選手です。
正確には元選手ですかね。
今はスポーツ関係のコメンテーターやNPO法人や企業の代表をやっておられました。
スポーツをやらないために生まれた私のような者と、スポーツ界では頂点に近いオリンピック選手。
まあ両極端と言えなくもない。
為末氏がオリンピックに出ていたのは、2008年の北京オリンピック。
もう12年も前なんですが、最近のスポーツ選手は全く分からないのでその頃のスポーツ選手くらいしか知らないんですよね。
身体能力が売りである「アスリート」であると同時に、考えるのが好きなタイプなのかなと思っていました。
別にアスリートが頭を使っていないという意味ではなく、スポーツ以外にもいろいろと興味関心を持っていて、更に発信しているという意味です。
会った印象
短い時間でしたが、会って話した印象としては…
まず率直に、愛想が良く腰も低くて良い人でした。
スポーツ選手・アスリートを聖人化する風潮は気持ち悪いと思ってますが、非常に好印象でした。
で、上にも書いたように、やはりいろいろな事を知って考えていらっしゃいました。
国内外の事例にも詳しいですし、そのうえで自身の意見も理路整然としていました。
スポーツとエクササイズ
スポーツの本質について、私はイマイチ理解していません。
スポーツが究極的に何の役に立つのでしょうか?
ある人にとっては、それは健康づくりかもしれません。
また別の人にとっては、興行収入が得られるもの。
さらに別の人にとっては、己を鍛えるだけのもの。
そんな感じの話の中で、「スポーツは社会性を持ったもので、ジムなどのトレーニングはただのエクササイズ」というような話になりました。
確かにスポーツから得られる価値は多種多様ですが、それは何らかの形で社会とつながって価値となります。
筋トレはある意味自分の利益にしかならないので、それはエクササイズ。
少しふわっとした理解でもありますが、何となく腑に落ちました。
そういう意味では、私はスポーツを一切やっていないということになりますね。
それにしても、疑問は専門家に聞くとスッと入ることが多いです。
ちょうどTwitterが炎上していました
緊急事態宣言直後、ちょうど氏のTwitterが炎上していました。
時々あるみたいですね。
緊急事態宣言が出た直後にまだまだ山手線が混んでいるというニュースに対し、「出勤しちゃうんだ」とだけツイート。
出勤しちゃうんだ
朝の山手線、乗客35%減どまり 接触8割減に現状遠く :日本経済新聞 https://t.co/DpD4VG7nnq— Dai Tamesue (為末大) (@daijapan) April 7, 2020
これが、「好きで出勤しているわけじゃない」「休めない仕事」「上から目線」などで多方面から叩かれているそうです。
個人的にはどっちの気持ちも分かります。
好きで出勤している人は極々僅かでしょうし、休んだら社会が止まる仕事があるのも確かで、リスクはあっても出勤せざるを得ないというもの。
そこに「出勤しちゃうんだ」といわれると、少し反発はするかもしれません。
反対に、今の社会インフラに必須の仕事についている人がどのくらいいて、それが山手線でどのくらい電車通勤しているか?と疑問に思う気持ちも分かります。
その「仕方なく」の中には、上司命令とかハンコ押さなきゃとか、つまらない理由で出勤していた人も多いでしょう。
今現在は上司の命令や会社の意向で「仕方なく」なのかもしれませんが、それすらもより俯瞰的に見れば「何でそんなことで出社するの?」と思うのも普通の感覚かもしれません。
俯瞰的というのが上から目線と言われたらどうしようもないですが。
いずれにしても炎上するほどの発言でもないと思いますが、みんなピリピリしているんだなあというのがよく分かりました。
スポーツ業界はどうなるんでしょうね?(私見)
芸能・エンタメ関係が大打撃を受ける中、スポーツも「やる」「観る」とも同様に影響が大きくなっています。
この状況でお会いしていたら、ウィズコロナ、そしてアフターコロナにおけるスポーツ業界の在り方のような話をぜひ聞いてみたいですね。
VR観戦については伺ったのですが、要約すると「(今の技術では)臨場感は生観戦には劣る」という話でした。
それでも産業的に見れば、VR&有料試合観戦という仕組みは、これまでのスポーツ観戦から別次元の取り組みとして、これから更に普及する余地はあるんじゃないかなあと思います。
例えば私がそれほど興味のない野球も、キャッチャー目線のVR視点で観られるんなら、結構面白そう。
生の観戦の盛り上がりがファンとの一体感などであるなら、VRならではの観戦体験という別のベクトルに振り切って欲しいなあと思います。