クラウドファンディングには期待していたんですけどね。
ちょっとどうなんでしょうかと2年ぶりに改めて見てみます。
自分もお金で苦労した分、少し厳しい見方なのかもしれません。
- 過去記事に書いたクラウドファンディング記事
- クラウドファンディングの不審度が上がる
- 今回も拾ってはみたけど…
- 投資と支援(と乞食)は分けてほしい
- 「困っているときに助けを求めるのは恥ずかしいことじゃない」けど
過去記事に書いたクラウドファンディング記事
私が2年前にクラウドファンディングについて書いた記事へのアクセスが増えてました。
(当社比なので総アクセスは大したことないですよ)
今さら何かなと思うと、恐らく最近話題になった「令和納豆」の件でしょうか。
追記もしたのですが、あらためて記事に書いてみます。
ネットで拾っただけですが、ざっくり経緯。
・水戸に納豆の食堂を開きたい
・1万円で「永久無料パスポート」を配布します
・それで経営できるの?⇒永久無料でも大丈夫な経営です
・1200人超=1200万円超が集まる
・店がオープン
・1万円分使う前にパスポートを取られたという人が続出
・店側の言い分「規約違反や無料分しか頼まないなど、信頼関係が無かった」
こんな感じですね。
お店側の言い分はこうなので、どっちがどっちとも言えませんが。
もしくは、クラウドファンディングで集めたお金を宇宙に飛ばそう⇒失敗して海の藻屑になったというニュースのせいで、アクセスが増えたのかもしれません。
クラウドファンディングの不審度が上がる
いずれにしても、そもそもクラウドファンディングってかなり怪しいものなんですよね。
投資なんて大なり小なりそうですが、特にクラウドファンディングを始める人ってビジネス自体が「新規・初めて」という人も珍しくありません。
株式だったら(一応)審査を経て上場し、開かれた投資対象になるわけですが、クラウドファンディングは、クラウドファンディングの運営会社くらいしか客観的な審査をしていません。
さらに言えば、今回の令和納豆のクラファンの運営会社である「CAMPFIRE」については、元々うさん臭いと認識していたので、まあこれも起きて然るべき話なのかなと思いました。
当初からの悪意の有無や、真相は知り得ませんが。
令和納豆の件も、客側に問題もあったのかもしれませんが、結局はクラウドファンディングという仕組み自体の信用失墜にはつながったでしょう。
今回も拾ってはみたけど…
前回も酷いクラウドファンディングを紹介しましたが、今回も少しだけ。
でも今はクラウドファンディングの案件が恐らく急増していて、なかなか(変なのを)見つけられませんでした。
というのも、「飲食店だけどコロナ関連で辛いから助けて!」が多過ぎるからです。
これも気持ちは分かるんですけど、投資としてリターンを求めて出資するのはどうかなあと思っています。
その辺も少し前に書きましたが、結局は「借金」になり得ますからね。
ただ逆に返済義務はないので、一言「リターンまで店がもたなかったらごめん」と書いておけば、店側に悪意があれば計画倒産できちゃうわけで。
気を取り直して、そんな中で拾った変なのはまずこれ。
(一応、画像で貼ります。見づらくてすみません)
しめて総額10万円なり。
要するに「ゲーム実況を始めたいけどPS4も無いから金くれ」というもの。
読み進めると「前回も集金に失敗したけど、今回はもっと削ったからよろしくね!」ということらしいです。
じゃあ前回は?と気になったので見つけてみました。
思ったよりひどかったです。
(一応、画像で貼ります。見づらくてすみません)
しめて30万円なりよ。
こっちの方がツッコミどころが多いですね。
NintendoSwitch6万円は、転売屋から買う前提なんでしょうか?
回線も来てないの?
そして「配信環境を整えるための一か月分の人件費」がよく分かりません。
10万円の月額人件費は、金額もさることながら、内訳が「家賃・食費・光熱費」。
単なる自分の生活費と勘違いしているのでしょうか?
それとも住み込み10万円(給料無し)で誰か雇うのでしょうか?
これがありなら私も
「34歳だけどゲーム実況始めたいのでお金をご支援ください」
「会社を辞めて本気で挑むので、50万円ください」
「そのお金で発売され次第、PS5とMacbookを買います」
「リターンは私とZoomで30分話せます(1万円以上)」
「その際、私は上半身裸です」
みたいな感じと変わらない気がします(いつかやってみるか…?)。
後は個人的に好きではないのはこういうのですね。
(一応、こっちも画像で貼ります。見づらくてすみません)
留学系ね。
教育が受けられる・受けられないというのは残念ながら格差があって、それはなるべくなくすべきものだとは思いますが…
クラウドファンディングという仕組みを使って支援するような類のものなんでしょうか。
将来の夢も決まっていないようですが、「夢を探す旅に出る」のだそうです。
これが仮に、私の姪っ子がどうしても留学したいというなら100万円全額出してあげてもいいですが、知らない学生が100万円貰って自分探しにアメリカ留学することに何のメリットがあるのか全く分かりません。
というよりも、「こんなことでお金が集まっちゃう」仕組みの方に恐怖を感じます(仮に成功しちゃったらね)。
お金持ちのお戯れには良いのかもしれませんが…
ただ留学系でも、コロナ関連で急きょひっ迫された方は可哀想だと思いますが。
投資と支援(と乞食)は分けてほしい
クラウドファンディングの定義があいまいなせいで、「こんなもんプロジェクトでも何でもないだろ」という感覚に陥るんでしょう。
たぶん、CAMPFIREにだって一つくらいは良いプロジェクトもあると思うのですが、投資と支援(と乞食)が混交しているせいで、全体のイメージが低下しているんだと思います。
※個人の感想です。
私としてはクラウドファンディングはあくまで「投資」「出資」の類であって、何らかの対価を求めるべきものだと認識しています。
なので、寄付型と呼ばれる「支援」に類するプロジェクトは別モノだと思ってますし、投資と支援とは、明確に線引きがあって欲しいと思っています。
その辺が曖昧なまま、「クラウドファンディングです!」とごっちゃになっているので
ゲーム実況始めたいなんて、最もどうでもいい話ですので、それは乞食サイトでやって欲しいです。
そもそもゲーム実況の例の場合、何か義務が発生するんですかね?
流石にPS4代以外に転用したら完全に詐欺でしょうが、ゲーム実況も1本でも撮ればいいのでしょうか?
そういう不透明感も、私の不信感につながっています。
「困っているときに助けを求めるのは恥ずかしいことじゃない」けど
先日のカンブリア宮殿でも放送された「銚子電気鉄道」というローカル鉄道があります。
もうすぐ創業100年を迎えますが、何度も経営危機がやってきて、今もコロナで大ダメージを受けて潰れかけです。
そこの竹本社長は個人的にも知っている方ですが、番組でも言っていた通り「困っているときに助けを求めるのは恥ずかしいことじゃない」ということをよく仰ってます。
それはその通りであって、留学にしたってゲーム実況にしたって本人なりに「困っているから助けて欲しい」のでしょう。
「ネットでお金を集める仕組み」自体も否定したいわけではありません。
銚子電鉄の本社も何度か行きましたが、頑張れば素手で壊せそうなくらいのボロさです。
テレビでやっていたように会議室もないので、使っていない電車で打ち合わせをしたこともあります。
それでも応援したいと思えるのは、腐らずに必死で頑張っていることと、地域にとってまだ鉄道が必要だからという公益性があることの2点だと思います。
(今となっては、個人的なお友達が増えたというのもありますが)
クラウドファンディングも同じで、広く「お金」という形で「支援」や「善意」を集める以上、一定の公益性や健全性は維持してほしいと思います。