官房長官から言及されたことで、ワーケーションが再び注目されるようになりました。
その会見を見ていないのですが、「純粋な観光が難しい×リモートワーク推奨=ワーケーション」ってことなんですかね?
ワーケーションについては過去に少し調べたことがありますので、そんなワーケーションについて思うこと。
ワーケーションとは
一応、ワーケーションについて簡単に説明すると、仕事(ワーク)と余暇(バケーション)を掛け合わせた造語です。
余暇を満喫しながら仕事も満喫するということですね。
前提として、リモートワークが基本になりますし、余暇は環境の良いところ=一般的にはリゾート地・自然環境の良いところと定めていることが多いです。
分かりやすくイメージで言えば、
- 南国のリゾート地にて
- 朝、日の出とともに海で泳ぐ
- 日中、オープンカフェで海を眺めながら少々仕事をたしなむ
- ランチ
- 昼寝をしてまた少し仕事
- 夕暮れの海を眺めてのんびり
- ホテルのバーで一杯
- 寝る
こんな感じですかね。
まあ旅に出る必要はないんですが。
全国で有名なワーケーションの場所
和歌山県
ちゃんと調べてないけど、たぶん一番有名なのが和歌山県。
中でも和歌山の南端辺りに位置する、白浜町が有名です。
大手の三菱地所が開発して、ワーケーション用の施設を作ったことで、一躍注目が集まり、その他の企業も集積しつつあります。
何よりここって、町(県の金かも)の補助が手厚く、「羽田~南紀白浜空港の旅費を半分補助します!」 とかやっているんですよね。
白浜町以外にも、廃校を使った「秋津野ガルテン」なども有名かな。
(個人利用のリモートワークというよりもシェアオフィスのようです)
私もプライベートの旅行で(純粋なバケーション)で白浜に行ったことがありますが、なかなか景勝地として魅力的な場所でした。
徳島県
ワーケーションというより、 サテライトオフィス関連で有名な県です。
特に徳島空港から一時間ほどの場所にある「神山町」は神山バレーとも呼ばれ、名刺管理会社のSansanなどの企業のサテライトオフィスが多く集まっています。
こちらは一度、上記の仕事の関係で視察に行ったことがありますが、まあ田舎の山奥です。
四国の南部にありながら、私が行ったときは雪が降っていた記憶があります。
ここはそのSansanが訪れた後、人が人を呼び企業が集まったんですよね。
元縫製工場をシェアオフィスに改装した施設や、その向かいに変わったホテルなどがあった記憶が。
徳島県って全域に光回線が通っているのでめちゃくちゃ回線速度が速いそうです。
入居企業に話を聞いた際に「東京の光回線は首都高と同じで高速だけど混んでいる。徳島の光回線は、四国に4車線道路があるみたいなものなので、飛ばし放題」的なことをおっしゃってました。
当時、出始めだった4Kの重たい動画もガンガン送信出来て便利と聞いて、例えも含めてなるほどなあと思いました。
ここも、確か県の支援施策だったと思いますが、県内にサテライトオフィスを持つ企業向けに、徳島空港に専用レンタカーがあります。
和歌山も徳島も、県をあげて支援しているんですね。
神山町に行った記事は無いのですが、近くの「秘境」に行った過去記事はありました。
千葉県でのワーケーション
さて我が千葉県ですが…
東京都内の人がワーケーションを始めるには適した場所かなと思っていますし、そういう評価の声も聞かれます。
ワーケーションできる人は基本的に在宅勤務もできる人(業務)だと思いますが、それでも物理的に出社・顧客訪問・販売などしなければならないケースもあるかもしれません。
それが緊急時だとなおさら。
そんな時も千葉県なら、どんなに端っこにいても東京には2時間ちょいあれば車で駆け付けられます。
東京に本社があればそれでいいですし、そうでなくても新幹線などで駆け付けられます。
また、(コロナ禍の現状は分かりませんが)成田空港に行けば全国いろんな所にLCCも飛んでいます。
成田~徳島空港もLCCなら5000円くらいでいけちゃいますしね。
肝心のバケーションの方ですが、山こそそれほどないものの、海はありますし、程よく田舎でもあります。
食べ物も、外房の方は魚やイセエビが美味いですし、農業県でもあるので一通りなんでもあります。
ピンポイントでワーケーションの場所でお勧めするなら、このシラハマ校舎ですね。
南房総の最南端にある廃校をリノベした施設で、宿泊とレストランも併設されており、私も泊まったことがあります。
運営者の多田さんもいい人ですし。
少しワーケーションとは離れますが、某超大手IT企業の社長も千葉に別宅を持ち、週末は必ず海辺の別荘で仕事をすると話していました。
千葉のワーケーションは需要あるんじゃないかと思っているのですが、それをやる人が増えたからといって私にメリットがないのが何とも。
まあ千葉県が潤ってくれれば、多少は私もおこぼれにあずかるかもしれませんが…
ワーケーションしたいか?
ひと昔前、私が銀行に入ったころ。
「オンとオフをしっかり分けるのが社会人だからな」みたいな価値観の持ち主ばかりでした。
当時から「だから仕事中の人格はクズだけど家庭がもててるんですね」程度にしか思っていなかったのですが、今となってはオン・オフを明確にしない価値観の人の方が多いんじゃないですかね。
そういう人は、ワーケーションという考え方・働き方も比較的すんなり受け入れられるのでしょう。
一方で、在宅勤務は家庭という究極のプライベート空間に、仕事という対極のものを持ち込むという点で、精神的に合わない人もいると思います。
ワーケーションなら、プライベートとは離脱した環境が前提なので、その点はクリアされるかな。
ただ、国が勧めたからといって急加速することはないでしょう。
和歌山県や徳島県のように、金などの直接補助があればまた別でしょうが…
それで私がワーケーションしたいかというと、どちらかというとしたくない。というよりできなさそうですね。
やはり旅行・休暇はきっちり休みたいですし。
適当なダラダラした仕事ならいいですけど、ある程度の制限を自主的にかけておかないと、ダメ人間な私は単なるバケーションになってしまいそう。
じゃあ普段の仕事はメリハリを持ってきっちりやっているかというと、そうとも限らんがな。
まあそもそも会社が旧態依然としたところなので、ワーケーションなんてありえないんですけどね。
TIS社のリモートワークスのサービス停止がなければ、少なくとも今頃はリモートワーク生活ができていたはずなのになあ…