昔々、今から10年以上前の話。
裕子という人と付き合った時期がありました。
裕子「私、自分の名前好きじゃなかったんだよね」
私「そうなの?何で?」
裕子「普通過ぎて。でも、最近好きになってきたんだ」
私「何かあったの?」
裕子「同じ名前で、好きな女優がいてね」
私「誰?」
裕子「竹内結子なんだけど~」
私「あぁ確かに良い感じな人だよね」
裕子「そうなの。同じ名前だから自分の名前もいいなと思えてきた」
そんなことを話した思い出があります。
「同じ名前というだけで、字も違うのに」と思ったのですが、当時それを笑顔で話す彼女が印象的でした。
当時は彼女は20代後半だったでしょうか。
そんな彼女が30年弱付き合い、それからも死ぬまで付き合う「名前」に対するコンプレックス・意識を変えたことは、確かに人ひとりを幸せにしたのでしょう。
彼女は今何を思うんだろうか。