海外ドラマ紹介のコーナー。
今回は1シーズン10話完結の「別世界からのメッセージ」です。
Amazonオリジナル作品のようです。
今回は、ネタバレしないように書いていきます。
登場人物紹介
いつもはあらすじから書きますが、たまには人物紹介から。
ピーター
主人公、40歳前後の長身の男性。
音楽のサブサクサービスの会社でアルゴリズム関連の仕事をしているが、音楽に何の興味もない。
それどころか、毎日同じことを繰り返しで、自分の人生にすら興味がなかった。
別世界からのメッセージを受け取ることで、クララを追うことに生きがいを感じるようになった。
シモーン
同じくこのゲームに参加している30歳前後の女性(元男性)。
美術専攻で、美術館の案内員をしている。
活動的な女性であるが、やはり毎日退屈していたところに、この招待状を受け取ったため、楽しんでいる。
サッパリしているように見えるものの、心を閉ざして人を避けている。
ジャニス
70歳前後の老婆。人に流されやすく、よく分からないまま参加している。
子供を育て上げ老後を暮らしていたが、脳卒中により夫は植物状態になり、ただジャニスは話しかけるだけ。
これまで築いてきたものを失ってしまったが、別世界からのメッセージには楽しく参加している。
フレドウィン
30歳代中盤くらいの男性。全てを記録していて、政府の陰謀(社会実験)だと予想している。
19歳で大学を卒業し、21歳でデータサイエンティストとして100万ドルを稼ぐなど優秀。
しかし思い込みがあまりに強く、興奮や怒りやすい性格で疑り深いため、友人は極めて少ない。
オクタビオ
ジェジューン協会の代表者。
ドラマとしては、ストーリーテラーの役割も持っている。
別世界組合
聖なる悠然を求めて、世界を良くしようとしている謎の団体。
そのカギはクララという少女が持っているとされ、クララを探すために人々を集い、暗号を送って話を進めている。
ジェジューン協会と対立関係にある。
ジェジューン協会
オクタビオ・コールマンが仕切る組織で、現実には商社のような存在。
別世界組合からは、邪悪な存在とされている。
代表者はオクタビオ。
「別世界からのメッセージ」のストーリー概要
街中に貼り出された謎のチラシ。
ちょっとした興味から、ピーターはそれを掴んで書かれた連絡先の指示に従うと、ある建物の個室に案内された。
そこに置かれたモニターでジェジューン協会のオクタビオから、「誰もが特別な人間だと言われたい。君は今この瞬間を待っていた。君は特別だ」と言われる。
初めてそんなことを言われたピーターは思わず涙するが、同時に画面の外の机から、「そこから逃げ出せ!」という多くのメモを発見し、逃走する。
以降、ピーターは「別世界組合」に加入し、街中で様々な指示を受け取る。
ピーターだけではなく、何十人・何百人と同じように指示を受けている市民がおり、チーム分けも行われた。
それに別世界(elsewhere)組合とジェジューン協会(商社的な存在)が対立しており、両者とも、目的はクララという少女を探し出して保護すること。
クララは「聖なる悠然」を用いて、人類に「別世界」をもたらすらしい。
ピーターは、チームメイトのシモーン、ジャニス、フレドウィンらとクララを求めていく。
参加者たちは、政府の陰謀だと思っていたり、社会実験だと思っていたり、はたまた大企業のマーケティングだと考えたりとそれぞれ思惑があるが、この協会と組合を巡る謎のゲームを楽しんでいたのだった。
賛否両論がありそうなドラマ
非常に独特なドラマで、分かりやすいヒーローも出てきませんし、刑事も脱獄囚も出てきません。
とにかく不気味な雰囲気がありつつも明るい雰囲気もあり、人生訓のようなものもありと、何でもありの様相です。
恐らく好き嫌いが大きく分かれ、つまらない人にはオチも含めて「なんだよ!」という感じになるでしょう。
ネタバレなしに感想を書くのも難しいのですが、ストーリー以上にドラマとしての構成が面白かったです。
オクタビオがストーリーテラーとして我々視聴者に語りかけるのですが、果たしてそれすらもゲームの中なのか。
どこまでがドラマの世界なのか、全てがそうなのか?
私はどの世界から、どの視点からこの作品を観ているのか?
という、不思議なふわふわした感じが終始付きまといます。
そして、いくつもの非現実的な物語を装いつつも、ひどく人間的でリアルな感情を描いていて、そこが面白いと感じました。
これでシーズン3というように長々していたら飽きていたと思いますが、シーズン1、全10話で完結するので、たまにはこういう作品もいいかなと感じました。
ピーターのような無気力で人生に鬱屈している人(例:私)には、少し心にダメージを負うかもしれませんね。
まあ気にしない気にしない。
結論としては、そこそこ面白かったです。