ハンコが要るかどうかという話なら、結局はケースバイケースですね。
昨日は結局、ハンコを作ってみた話で終わりでした。
今回はハンコ不要論について思うことです。
社内決裁の場合
例えば社内の決裁のような内々の話。
ハンコじゃなくてサインです、ならほぼ全く意味がありませんね。
むしろ毎回書くくらいならポンと押した方が楽でマシです。
銀行にいた頃は、使用する印鑑(印影)を会社に届出をする必要があるので、その辺で買ってきた印鑑では意味がありませんでした。
お役所仕事(窓口)の場合
お役所の窓口に行くと、いろいろハンコを求められる場面って多いですよね。
これは大半が不要だと思います。
いわゆる三文判と呼ばれる、100円均一で買ってきたものでも関係ないですし。
本人確認書類があるのかないのかで判断してほしいですね。
銀行も同様ですが、最近は窓口に行ってもハンコがいらないそうな?
ここ数年、銀行の窓口に行ってもいないので知りませんが…
契約書の場合
重たい契約書にはハンコがあってもいいかなと思います。
個人レベルで言えば、不動産売買とか婚姻届とか。
具体的には、実印制度あった方がいいと思っています。
実印ならば、公的に印鑑として印影が登録されますので、印鑑証明書と合わせれば一定のセキュリティにはなると思います。
ハンコだけではセキュリティが担保できませんが、それはサインだろうと電子決裁だろうと同じ事ですしね。
本質はペーパーレスとデジタル化
ハンコの効果は、結局のところ「本人の意思確認」に尽きます。
ですが、ハンコという物理的なモノに依存する以上、ハンコそのものがなければ意味がないうえに、ハンコは誰でも押せてしまうという部分もあります。
コロナ禍になって、人との接点が極めて持ちづらくなると、ハンコという物理媒体を使うことが難しくなります。それと同時に紙も。
なので、電子決裁やペーパーレスに移るのが普通なんですが、最近のニュースを見ていると、ただハンコを失くせと言っているだけで、本質的に変わろうとしていないように感じます。
ハンコそのものが非効率なのは、それがその場にないときだけです。
銀行にいたときに、ハンコそのものが面倒というよりは、大して責任も取らないのに、何人に回覧して決裁しているんだよ!という無駄な決裁過程をみて、「なんて非効率なんだろう」といつも思っていたものです。
次長がOKでも支店長がNOで、また作り直して次長にハンコを貰おうと思ったらいないから、支店長にも再提出できなくて…みたいなやり取りも、極めて非効率。
結局は、意思確認がきちんとなされていることが重要なわけです。
届け出関係ならば、きちんと本人が届け出たということ。
決裁関連ならば、本人がそれを認めたということ。
それを表明するのがハンコであって、ただハンコというツールだけ無くしたところで、フローが変わらなければ意味がありません。
ハンコの方が効率がいいなら、そのままでもいいわけですし。
何かこう、ハンコだけが悪者になっているような感じがして、本質的な効率化が進むのかなあと少し不安に感じています。
おまけ
「ハンコはお辞儀をするように傾けて押す説」が時々出てきます。
特に銀行にいた頃は、外からも「そうやって押すの?」みたいな話を聞きました。
が、少なくとも私がいた範囲では、そういう人はいませんでしたね。
どっちかというと、やはり真っすぐ押すことの方が重視されていました。
ただ、「俺は納得してないけど、上が押せっていうから押すだけだ!」みたいな反抗期のチビッ子みたいな人は、「自分の承認欄に、ハンコを逆さまに押す」というのをやっていたようです。
昭和~平成初期くらいですけど。