現金を手にする・目にする機会は徐々に減りつつありますが、やはり実物には実物の良さもあるんだなあと思った話。
80万円
80万円が大金じゃないという人はお帰りください。
今日、A銀行からB銀行にお金を動かそうと思いました。
振込でやれば楽なんですが、手数料も勿体ないので、いつもATM間を移動しています。
どちらのATMも数十メートルの距離にあるので、まあ大した労力にはなりません。
細々した金額で何度も移すのが面倒だったので、A銀行のATMで80万円をおろし、それを剥き出しでコートのポケットに突っ込んで、B銀行のATMに向かいました。
が、給料日だったせいか知りませんが、ATMの外まで大行列が出来上がっていました。
そのまま待っても15分はかかりそうだったので、家の近くのATMで預けようと、帰路につきました。
そのままそこそこ混みあった電車に乗り込んだのですが、ポケットで隠れているとはいえ、80万円を剥き出しで持っているというのは落ち着かなかったですね。
私は大事なものは体に触れていないと怖いので、常にポケットに片手を突っ込んだまま、見えない敵に怯えながら車両の隅っこに立っていました。
数字と現金と
口座にはもちろん80万円以上のお金が入っているわけですが、通帳やカードを持ち運んでいてもそれほど緊張することはありません。
クレジットカードも100万円以上の限度額になっていますが、これも別に。
やはりしょせん通帳は数字が載っているだけですし、カードも枠があるだけです。
現金は現金特有の恐怖というか、重みがありますね。
もちろん、物理的な重みもあるんですが。
以前もブログに書いた気がしますが、キャッシュレス決済の普及には概ね賛同する一方で、「お年玉もキャッシュレスでいいのか?」という疑問を持っています。
まだ姪っ子たちはスマホも持っていない年齢ですから、そもそもキャッシュレスで渡しようがないのですが、将来的にそれでいいのかというと、少なくとも子どもの内は現金に触れる機会があった方がいいような気がします。
遠方で直接渡せないといった事情は仕方ないとしても、やはり「現金を人から託される」経験は、何となくお金の教育の第一歩として必要なんじゃないかなと思っています。
スマホにピロンと送信されて終わりより、情緒的な面でも受け取った感じが出るでしょうし、物理的な管理も求められますし。
というわけで「キャッシュレスでちょうだい」と言われるようになったら、「じゃあやらねえよ!」と言い返す叔父さんになろうと思います。
銀行員時代の思い出
今でこそ80万円でビクビクしていますが、(剥き出し&ちょい混みの電車に乗ることが主因でしたが)銀行員時代は、もっと高額を運んでいました。
一人で運んだ金額としては、500万円くらいが最大だったと思います(一人で運んでいい金額の上限がそれくらいだったような??)。
複数人の場合では、確か札束を80個くらいでしたね。
現金ではなく「手形」で言えば数億円分を預かったこともありますが、流石にそういう時には帰りにコンビニに立ち寄ったり、海を見に行ったりはしなかったですね。
こういう業務も直接の利益には結びつきませんし、今の銀行には無くなっているのかもしれません。