「レプリカたちの夜」 一條次郎
あらすじ
動物のレプリカ工場で働く主人公の往本は、夜中に動くシロクマを発見する。
自分の正気を疑いながらも、シロクマの話を上司にしたところ、シロクマの殺害を命じられる。
それからも不思議なことは起き続ける。
友人の粒山やうみみず、彼らとの会話もどこかちぐはぐ。
記憶にない出来事、いたはずの人がいない、殺人事件など、様々なことが発生していく。
感想
ところどころ、人とは何だろうか、意識とは…みたいな話もありますが、基本的には、「よくわからない」世界観です。
一応、最後でつじつまが合うと言えば合うんですが、かなり人を選ぶというか、好まない人はとことん意味不明で終わるでしょう。
私はそんな中でも、まあそこそこ楽しめました。
「奇妙」を狙い過ぎのような印象も受けましたが。
正直なところ、読んだ時の気分によっては、もっと酷評していた可能性もあるなあと思います。
映画監督の「デビットリンチ的世界観」と書評にも書かれていました。
彼の作品を観たことはないのですが、そういう混沌としたものとは聞いています。
そういう不思議な作品ではあるので、感想も短めですし、ネタバレもしません。
夏休みの宿題の読書感想文には、絶対向かないことは確か。