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【読書感想】「ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー」。同じ島国なのにね。

「ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー」 ブレイディみかこ 著

 

 

まあ有名なタイトルですね。文庫化されていたので買ってみました。

いい本だと思いますが、帯に「泣いて笑って感動した」という話なのかは別。

 

 

 

 

概要

私がまず勘違いしていたのは、主人公が表紙の子の小説だと思っていた所です。

それはさておき。

舞台はイギリスです。

成績の良い学校ではなく、元底辺中学校に通い始めた息子と、その母であるブレイディ氏の学校生活を通じたノンフィクションのエッセイです。

学校で起こる人種差別、経済格差、アイデンティティの在り方などについて、「中学生目線を通じた母親目線」で書かれています。

ちなみにタイトルは、日本人の母と英国人の父の元に生まれた「息子」が、人種的にイエローとホワイトであり、ブルー(彼の認識では怒りに近い)感情を抱えていたという落書きに由来しているそうです。

 

感想

人種差別の本場はヨーロッパだと思っていますが(これも差別か偏見かもしれませんが)、英国にいて日本人というのはそれなりに苦労もあるのでしょう。

ハーフという言葉もやや差別的だそうな昨今ですが、この「息子」は英国に住み英語を話すにも関わらず、半分日本人のアジア顔であり、そういった部分ではアイデンティティと差別に違和感を覚え、タイトルのような感情となったのでしょう。

ちなみに私はクォーターのクォーターで、4代さかのぼると欧州の血が入っていますが、体型も含む見た目は、完全に古来からの日本人的な様子ですので、あまりそういった苦労はありませんでした。

私から4代前だと西暦1900年くらいでしょうから、当時の国際結婚では、差別的なこともあったかもしれませんけどね。

 

イギリス同様、島国の日本において「外国人」をどう受け取るでしょうか。

私は差別はしないようにしようと思ってはいますが、偏見は持っています。そこはもう否定しません。

 

ただし、国籍・人種・見た目の問題ではなく、「こちらと意思疎通が図れるのか」が判断基準です。

見た目が白人・黒人であっても、日本語が通じる相手であれば、特に問題ありません。

最悪、ボディランゲージでも意思疎通ができる=こちらを理解しようとしてくれる人ならばいいと思います。

以前、一緒に仕事をしたベトナム人は「恐れいります」や日本のダジャレなども使いこなせる、かなりの日本語達者でした。

(日本のバラエティで学んだそうで、若干クドかったですが)

 

一方で、同じ日本人であろうとも、言葉の通じない人もいるでしょう。

平たく言えば「輩」みたいな人達ですね。

話せばわかる人もいるのかもしれませんが、こちらの言葉・意図が通じないという点では同じですので、外国人に対する感情以上に偏見を抱いています。

 

差別を受ける側の気持ちも今のところは分かりません。

行ったことがある海外は、台湾、タイは親日と言われますし…

逆にイタリアは私が偏見を持っていたので、「スーツ着た男はみんなマフィア」くらいの警戒感でした。

自ら話しかけたのはお店の人と、シスターくらいでした。

 

経済格差について

人種差別だけではなく、経済格差にも触れられています。

私も小学校の頃、明らかに貧乏な友達がいました。

自転車を買うお金が無い家庭でしたが、彼が明るかったこともあり、小6の頃に自転車をみんなで代わる代わる貸してあげ、そして自転車に乗る練習にも付き合ったことを思い出しました。

一方で、貧乏は恥という感覚の子どももいるでしょうし、事実恥ずかしい思いをする場面、窮屈な場面も圧倒的に多いでしょう。

短絡的に言えば私は中流家庭で育って良かったとも思いますし、3人兄妹が大学まで行っているので、相当親は頑張ったのだと思います。

私が生まれた頃の親の年齢をとっくに超えていますが、専業主婦+3人育てて大学に行かせるのは相当厳しいだろうなあ。

大人になると、貧困に属する子ども、もしくはそれを気にする子どもが減ればいいなあと思います。

私に余裕があるわけではないので、具体的に何をするでもないですけど。

せめて身の回り、例えば姪っ子・甥っ子辺りには、いつでも支援できるくらいにはしときたいですね。

 

 

 

おまけ

ブルーハーツの「青空」の歌詞にある

『生まれたところや皮膚や目の色で いったいこの僕の何が分かるというのだろう』

 

 

Yoshii Lovinson(吉井和哉)の「FINAL COUNTDOWN」の歌詞にある

『色んな色の肌が光る それは美しいね』

 

という詩が好きです。

 

 

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