Switchゲーム紹介のコーナー。
今回は殺人事件を捜査し、裁判を行うアドベンチャー「パラダイスキラー」です。
独特な世界観に、あなたはついてこられるだろうか?
パラダイスキラーの概要
世界観が独特過ぎるので、理解されるか別としていくつか説明します。
まず、パラダイスと呼ばれる島があり、そこには議員が政治を執り行い、その下部のような存在でシンジケートと呼ばれる選ばれた人々と、更に下層に一般庶民(我々のような人間)が生活しています。
シンジケートや議員達は寿命という概念が(恐らく)なく、数千・数万年単位で生きています。
島は、何百年かに一度作り替えられ、今の島は24代目です。
そして、そろそろ次の島「パーフェクト25」という島が出来上がりつつあったので、議員やシンジケートのメンバーは次の島に移転する準備をしていました。
ちなみに、一般庶民は現実世界から強制的に島に連れてこられ、古い島を閉じるタイミングで全員虐殺されます。
そんな慌ただしい時期に、議長のモンセラットが殺害される事件が起きました。
それだけでなく、議員全員も殺害された模様です。
現場には、悪魔に取りつかれたとされる庶民・ヘンリーが発見され、殺人は防げなかったものの、犯人は逮捕されたと思われました。
こんなパラダイスを揺るがす前代未聞の事件に、一人の捜査官が抜擢されます。
事件を審査している判事が、事件について疑問を感じたためです。
それが主人公のレディ・ラブ・ダイ捜査官です。
彼女はシンジケートのメンバーですが、昔のしくじりからパラダイスを追放されており、数千年間を隔離された空間で過ごしていました。
こうして、再びパラダイスに降り立ったレディは、殺人事件の捜査を開始し、全ての犯罪を終わらせて、次の島へと禍根を残さずに移転することを目指していくことになりました。
世界観が独特過ぎる
かなりシンプルに書いてますが、それでもいくつか意味が分からないと思います。
シンジケートのメンバーは人間なのか?
数千年の隔離とは?
一般庶民は集められて殺されるのか?
などなど。
他にも、
・悪魔も神も実在し、実際に会話もできる
・神の肉を包丁で切り取って、それを使ってトビラが開く
・血に反応して開くカギが多い
・一般庶民はアパートや二階建ての戸建てに住んでいる
・コンビニはある
・神に選ばれると一晩でイケメン・マッチョになれる
・神に選ばれた美人は、顔が羊になった
・携帯電話もある
など、普通の設定もありつつ、ぶっとんだ設定もあります。
こちらは神。普通にフィールドにいますし、会話もパソコンに翻訳してもらえば可能です。
下のクリムゾン・アシッドさんは美人だったそうですが、神の祝福により羊ヘッドになった人です。でも祝福なので、プラスなことのようです。
会話と移動と捜査と
ゲームとしては、一人称視点のアドベンチャーゲームです。
パラダイスと呼ばれる島をひたすら歩き回り、現場を探したり、聞き込みをしたりして、事件の謎を捜査していきます。
会話も操作が進むにつれて内容が変わっていきます。
現場は島全域にわたっており、かなり細かい捜査も求められます。
完全に一人称視点で上下左右360度自由なため、ちょっとカメラ角度が違うだけでも見落としてしまう部分があります。
証拠が揃ったら裁判に
このゲームの目的は、証拠をそろえて裁判で犯人を導き出すことです。
が、どの段階で裁判を開始するかを、プレイヤーが選択することができます。
裁判所に行けば、どの段階でも裁判を開始できます。
ただ、何の証拠もないと、裁判では何もできませんけどね。
「何の証拠もなく裁判に挑み、最初から容疑者のヘンリーを有罪にして終わり」という最速プレイだと、10分を切るくらいでクリアできるようです。
逆に、きちんと証拠(フラグ)が揃っていれば有罪に追い込むことも可能です。
そして有罪=死刑です。
動画はこちら
動画シリーズを撮ってみました。
捜査はけっこう時間がかかったので、トータルで十数時間かかりましたが、全ての捜査を終えました。
最初のプレイと、最後の裁判だけ動画を貼っておきます。
まともに裁判をやったところ、エンディング込みで1時間くらいかかりました(ほぼノーカット)。
パラダイスキラー感想まとめ
さて、感想ですが・・・まず悪かったところから。
普通のパラダイス(沖縄とか)で起きた殺人事件の捜査ゲームだと思いきや、神も悪魔も実在し、数万年生きる人々の架空の島での殺人事件捜査とは。
というわけで、世界観や設定などについて行くのがかなり必死でした。
またパラダイス内のマップはあるものの、居場所はアバウトなので、位置関係を覚えるのに相当苦労しました。
各地にワープできるポイントは数十か所あるのですが、それを解放するにも、ワープするにもお金がかかるため(そこそこ拾えますが)、安易に利用できません。
一番つらかったのは、見落としとマップの狭さですね。
動画を見てもらえば分かりますが、完全一人称視点で360度視界が開けている割に、捜査すべきポイントは目立たない場合もあるので、見落としが非常に多いです。
また、街を忠実に再現しているせいで、障害物(ベンチや木など)が多く、またアパートも普通に10階まで階段で登るなども求められるので、かなり画面酔い&疲労がありました。
結局、街中を走り回っているのがプレイの80%くらいを占めていたように思います。
かといってつまらなかったかと言えば、そうでもありません。
ワープとか神の力とか、宇宙空間とか出てきますが、それでも事件の動機や筋道は意外と理論的に感じました。
また、行き詰った時にやむを得ずネットで攻略情報を探したのですが、そもそも攻略情報がほとんど落ちておらず、結局全て自力で解き明かしたので、達成感があります。
「兵舎に入るには、先にデッドゾーン外のアパートの屋上でバルブを回して兵士をそちらに向かわせる必要がある」ということにたどり着くのに2時間くらい彷徨ったので、後世のためのヒントとして置いておきます。
ただし、エンディングはあってないようなもので、恐らく完全なエンディングはないんじゃないかと思います。
捜査は完璧に終えたのですが、裁判で容疑者を指名する部分で分岐があり、何パターンか試しましたが大きな変化はなく…
エンディングに限って言えば、私のように100%プレイでも、証拠ほぼゼロの最速6分プレイでも、変わらないようです。
つまり、真実はあなたの心の中にあるってことですね。
うーん、せっかく100%捜査を終えた以上は、グッドエンディングが見たかったですね。
というわけで、評価が難しいゲームでした。点数をつけるなら60点くらいになるのかなあ。難しい。
おまけ
ところどころ、舞台設定として日本をイメージしていると聞きました。
本編に全く関係ないロード中のシーンですが、確かに山手線のようです。
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