「三千円の使い方」 原田ひ香 著
「ひ」だけ平仮名だと不安になりますが、これで合っていました。
概要
御厨(みくりや)家を中心とした、様々な世代における人生とお金に関するエピソード(フィクション)。
貯金ができない一人暮らしの美帆や、73歳にして一千万円と今後のお金の不安を抱えた琴子、お金のことを全く考えてこなかった安生など。
それぞれに転機が訪れる(又は起こす)中で、お金のことも考えながら人生を見つめ直していく話。
感想
フィクションなのに、投資信託や住宅ローン、iDeCo等の話題が出てくるのが、違和感と言いますか、中途半端さを感じました。
お金にフォーカスするならもっとお金の話をしてほしいし、様々な人生模様を綴りたいならそっちに集中してほしいというか…
具体的な金額まで示された現実がフィクションに入ってくるので、急な違和感を覚えました。
タイトルから、いろんな人の3千円の使い方から起きる人間模様かと思いきや、「3千円でお金のセミナーを受けました」だけだったのも、少々期待ハズレの一因でした。
批判的に書いてしまいましたが、サッと読むにはよい、軽めの小説だと思います。
全6章で登場人物・舞台は共通していて、それぞれの目線で描かれる群像劇ものです。
1章は50ページくらいですし読みやすい文体でしたので、2時間弱くらいで読了しました。
表現的に読みづらい部分もありましたが、会話も多いのでさらっと読めます。
3千円使うなら?
3千円って、そこそこ中途半端な額ですよね。
先々残るものを買うほどの額でもないですし、それこそ本書であった「お金のセミナー」くらいのほんのお試し程度の体験をするか…
3千円のセミナーってあまり信用できないですしね。オンラインならさておき。
これを書いているまさに今、3千円好きに使えと言われたら、腰痛なのでマッサージか、3千円分の食料を買い込むか、ですかね。
3千円と言えば?
そう、3千円といえば、このブログではこんな企画がありました。
3千円くらいのものをリクエストすると、私が買って試してレビューを書くというものです。
ステマが気になって買えない方、自分で金払って試すのが怖い方、あいつにあんなもの買わせてみようと思った方、適当にリクエストをいただければ適当に買って試します。
過去のお試しはこちら。