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【読書感想】「駐車場のねこ」感想。変な人を触る。

「駐車場のねこ」 嶋津 輝 著

 

 

概要

本のタイトルにもなっている「駐車場のねこ」を含む7話の短編集です。

工場のラインで働く中年女性のふたりぐみ。

全ての衣類をクリーニング屋に出そうとする女性とその店の夫婦。

指の一部を失っても明るく、ラブホテルで働く妹とその姉。

他にも、商店街の夫婦、40代独身でマゾ気質の男性、つぶれたスナックのママと従業員たち。

そんな人たちの話ですが、それぞれは短編です。

本全体も200ページちょい、それに7話なのでかなり少なめですね。

 

感想まとめ

上に書いた通り、1話1話はかなり短いです。

そのため、特徴的な人は出てきても、あまり深堀りされることはなく、かなりあっさりと物語が終わります。

この点はいい・悪いというか好みの問題があると思いますが、今回は良かったように思います。

 

まず、私が久々に小説を読んだので、短編の中でも短めだと読みやすかったです。

また、掘り下げると暗い話になりそうな人も多く出てきます。

商店街で幻覚に追われる男の話や、指を失った若い妹、常連が死ぬと言われるスナックなど。

変な人(重い過去を持っていそうな人も含め)は出てきますが、触れる程度であって、ほとんど深堀しません。

そして、いい意味でゆるい雰囲気のまま終わるので、暗い気分になることもありません。

悪い意味では「あの人のあの行動や性格付けは何だったんだろう?」と思うこともあります。フラグ未回収みたいな。

 

ただ、その辺の人の人生でも、すごく短く切り取ってみてみると、奇行に見えたり、奇行とまで言わなくても「変わりもの」に見えたりするものなのかもしれませんね。

 

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