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【読書感想】「聖女の毒杯 その可能性は既に考えた」。続編って難しいね。

「聖女の毒杯 その可能性は既に考えた」 井上真偽

 

 

「その可能性は既に考えた」の続編です。

前回が斬新な切り口のミステリーでしたので、覚えているうちに読んでみました。

今回はそんなに賛辞していませんのでご了承ください。

 

あらすじ

聖女伝説が残る田舎の里。

そこは古くからの慣習の残る場所で、婚礼も独特の儀式が営まれていた。

元マフィア(のようなもの)のフーリンは、興味本位で結婚式に参列することになった。

しかし、その結婚式の最中、花婿・花婿の父・花嫁の父が突如倒れる。

死因は砒素中毒。盃に毒を盛られた可能性が高い。

3人は結婚式中に盃を回し飲みしたが、それぞれ間には別の人物が入っており、飛び石で死ぬのはおかしい。

その謎を解き明かすために、または解き明かさせないために、様々な探偵たちが事件に挑んでいく。

聖女伝説は、望まぬ結婚を強いられた「カズミ様」が、婚姻後に一族を全て毒殺するという内容であったー

 

感想まとめ

今回も比較的同じようなパターンですので、前回の感想記事もご覧ください。

 

www.gk-gk21.com

 

それで今回ですが…

率直に言えば、少し食傷気味でした。

パターンが同じなのは別にいいのですが、ちょっと長かったのかなあ。

キャラクターが、ストーリーのためだけに作られたキャラクターという印象で、リアリティが感じられませんでした。

ストーリー進行上の役割通りのセリフとキャラクターだなあという韻粗油を受けてしまいました。

それ自体はどんな作品だってそうなんでしょうが、余白がないというか、RPGのNPCみたいというか。

利害関係も分かるようで分かりづらいようで…

デスゲーム的な作品(ルールが強制される中での人間模様)みたいなのが好きな人にはいいのかもしれません。

 

また私の読解力もあると思いますが、一番肝心な様々な証明も「そもそもその前提が確定なのはどうして?」というようなもので、あまり納得感がありません。

そんな感じなので、証明に関する議論が続いているところは、少し目が泳いでしまいました。

 

そして真実が明かされた最終パート。

トリックはさておき、犯人は最初に私が想像した通りだったので(そういうフラグも多かったですし)、その可能性を既に考えていなかったということは、これまでのお話は何だったのだろうという感じでした。

 

そんなわけで、今回は前回ほど面白くはなかったかなあという印象です。

それでも新しいことに挑んだ前作、その続編に挑んだというところは、良いことだと思います。

 

「また最後に何か書いてないか」と探す人がいる可能性を既に考えていたことを、ここに残しておきます。

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