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【読書感想】「月の満ち欠け」。終わりのないのが終わり。(少しネタバレ)

「月の満ち欠け」 佐藤正午 著

 

概要など

青森県から東京にやってきた小山内堅(つよし)。

その目的は、「緑坂ゆい」とその娘の「るり」の母娘に会うためだった。

初めて会うるりは7歳にも関わらず、訳知り顔で小山内に接し、大人びた子どもであった。

 

小山内は15年前、妻と娘を交通事故で失っていた。

その娘は「瑠璃」といった。

 

さらに時代はさかのぼり、今から30余年前。

大学生の三角哲彦は、初めての恋人を電車事故で失った。

その恋人も瑠璃という名前であった。

瑠璃は、人の死について二つの選択があるといった。

死んで種を残すような植物のような、普通の人間の死に方。

しかし瑠璃は「あたしは、月のように死んで、生まれ変わる」という。

 

感想

本のカバーにも書いてあるのでネタバレにはなりませんが、これは転生ものです。

面白かったのですが、ある種この手の王道的な要素もありつつ、といった感じです。

ただ最後は少し予想外でした。

 

人を愛する思いが強くなれば生まれ変われるというこの作品。

素敵なような気もしますが、相手も同時に生まれ変わってくれればいいものの、その思いを受け止めるには年老いてしまうように思います。

お互い25歳くらいで出会っても、相手が転生すると、25歳差…

といった変にリアルなことを考えてしまう私のような人には向かない話かもしれません。

 

もっと言うなら、死んでも生まれ変わるか、子孫を残して死ぬか、という2択。

私ならどっちも御免こうむるという感じです。

この作品では7歳頃に覚醒して、前世の記憶も持ったまま…ということで、ある意味では「強くてニューゲーム」状態ですが、例えば今私が7歳からやり直すには、小学校生活などは苦行だと思います。

しかもスマホ・SNSなども小学生時代から投入されているんじゃあ、人間関係もねちっこそうだしなあ…

そう考えると、30年近く小学生をやっているコナン君はすごいですね(17歳も子供だけど)。

 

全体的に面白くて続きが気になって読める感じでしたが、少しマイナス点。

意図的なのか、そういう癖なのか分かりませんが、私には文章が若干伝わりにくかったです。

1文がやたらと長いことがあるせいかなと思いますが、まあ好みの範疇かなと。

 

時系列が行ったり来たりするのですが、その割にはストーリー全体に取りこぼしなくスッと入ってきやすい方かなと思います。

半分くらい読んで一週間くらい間が空いたら、「この瑠璃はどの瑠璃だっけ」となりましたが…

今冬には映画化されるそうですが、映画で見た方が混乱もせずにスッキリ入ってくるのかもしれませんね。

 

 

(おまけ)筋トレのコーナー

11月は筋肉強化月間です。

二の腕にも筋肉痛がきました。

また、左太ももの付け根が筋肉痛(関節痛?)になったのですが、右にもきました。

なのでちょっと控えめです。

  • 腕立て伏せ:50回くらい
  • アームカール(10㎏):30回ずつ
  • 腹筋:数十回

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