「短編工場」 浅田次郎、伊坂幸太郎 他 著
オムニバスってエロ系の言葉だと思っていた時期がありました。
概要
本書は、12人の作家による短編オムニバスをまとめた文庫本です。
有名作家ばかりで、私でもほぼ全員の名前を知っている・聞いたことあるレベルでした。
だいたい1個の作品が30ページほどですが、中には1桁のものや、50ページ以上のものも。
テイストもホラー系、日常ほのぼの、ファンタジーなどいくつか混在しています。
あらすじは書きようがないので書きませんが…
感想まとめと短編オムニバスについて
どんな作家が集まっていようと、オムニバス形式&短編集というのは苦手だと改めて思いました。
小説を読むとき、私はその世界観に入っていくのに時間がかかります。
これはドラマや映画も同じで、海外ドラマならシーズン1の第一話に取り掛かるのに一番時間がかかります。
1話を突破して、2~3話見れば、長いシーズンの作品でもその後は一気に観られます。
短編集だと世界観に入ったところで概ね終わってしまいます。
更に、作者が異なると文体がごろっと変わってしまうため、都度リセットされます。
それが消化不良というか…
本作に限って言えば(作家名は書かないでおきますが)序盤の方でかなり疲れる文体の作品があり、そこで一気に萎えたというのがあります。
同一作者の短編集なら読めるので、いずれにしてもやはり複数作家というのが駄目なんだと思います。
並行読み(?)と呼ぶのか分かりませんが、複数の本を同時並行で読む人もいるでしょう。
参考書やビジネス書、新書などであれば問題ないのですが、小説に関して言えば、並行読みも結構苦手ですね。
どんなに先が気になっても「一気読み」にはこだわらないのですが、並行読みは短編オムニバスと同じような感覚でどうにも苦手です。
まあ、しょせんは趣味ですから、合わない本を無理に読むこともないので、次に行きましょう。