「謎解きはディナーのあとで」 東川篤哉 著
一言で言えば、私には合いませんでした。
あらすじ・概要
国立警察署の殺人捜査課。
大手自動車メーカー、風祭モーターズ社長の息子の風祭警部。
若くして警部に昇りつめたが、金持ちをひけらかしプライドが高く、部下である宝生麗子を「お嬢さん」と呼びセクハラも意に介さず、思い込みで行動するため捜査を乱しがち。
その宝生麗子こそが宝生財閥の令嬢であり、風祭警部を遥かに上回るまぎれもない「お嬢様」であった。
しかし、その出自を隠したまま、国立署の一刑事として働いている。
そんな宝生麗子も殺人事件に挑むものの、全く解決の糸口がつかめない。
ふと、執事の影山が事件に興味を持ったので話してみると、「お嬢様は阿呆ですか?」と言われてしまう。
激高する麗子だったが、影山は話を聞いただけで犯人を当ててみせるのだった。
感想
地の文が宝生麗子の主観のとき・客観のときが混在していて、少し読みづらい印象です。
ただ、基本的に会話が多いので、それほど読みづらいことはありません。
ストーリーはさておき、キャラクターがちょっと強調しすぎ感がありました。
プライドの高い風祭警部を心底軽蔑している宝生麗子であるが、実際には本人もそれほど出来がいいわけでもなく努力もしないため、単に自分の方が(親が)金持ちだから見下しているだけという印象で、好感は持てませんでした。
執事の影山も、お嬢様である麗子を見下し、執事に徹するキャラではなく慇懃無礼な人でした(わざとそう描いているのかもしれません)。
というような見下しの連鎖の劇を見ている感じです。
麗子は「執事に頼るなんてプライドがあるけど、刑事として未解決事件は見過ごせない」とプロ意識っぽい発言をしつつ、部外者の執事にペラペラと容疑者名まで事細かに話すのは大丈夫なんですかね?
あとはキャラ付けを明確にするがあまり、毎回「執事に頼るなんてプライドが許せないわ」みたいなくだりが続いたり、ちょっとクドめ。
ファンもいるんでしょうからこの辺にしておきますが、私の苦手な感覚が強かったですかね。
テレビドラマ化などしているようですが、非常にドラマ受けしそうだなとは思いました。
続編や映画化もされたようですし、10年以上前の作品とはいえ私の感覚が今一つ時代に乗れてないのでしょう。
お金持ち
これまでものすごいお金持ちにあったことが、あったかなかったか…
数年前にZOZOの社長にお会いする機会がありましたが、既に前澤さんじゃなかったし・・(別に会いたくなかったですが)
銀行にもいたことがあるので、資産が何億円単位の人は何度も会ってますが、何十億円の桁まではなかなか会えないですね。
2億円あったら今の仕事を辞めて、適当に働きながら過ごすんだけどなあ。