「クスノキの番人」 東野圭吾 著
東野圭吾さんの作品って何年ぶりですかね。
個人的にはどちらかというとイマイチでしたので、好きな方はこれ以降は読まないでください。
概要
主人公の直井玲斗は、理不尽に解雇された職場に復讐するため盗みを働いたところを逮捕された。
獄中生活になるかというところで、ある人物が弁護士をよこし、依頼に応じるなら助けるということに。
その誘いに乗った玲斗は、ある人物が伯母であることを知る。
伯母が玲斗に提示した条件は「クスノキの番人」になること。
そのクスノキはいわゆるパワースポットであるが、新月・満月が近づくと不思議なことが起こる木だった。
様々な人がクスノキに「祈念」していくのを受け付けるのが番人の仕事であったが、肝心の祈念が何を意味するのか、玲斗は知らないままであり、伯母も教えてはくれなかった。
祈念に訪れる人々や伯母、その親族達との少し不思議なクスノキを取り巻く物語。
感想
一言で言えば「長い」です。文庫本で500ページ近くあります(お値段も990円します)。
途中、かなり飽きてしまいました。
祈念の謎を解くのがメインのお話ですが、「知ってますけど教えません」キャラが多いせいもあったのかな。会話も少しくどかったように感じました。
あとは主人公の玲斗は犯罪まで犯すような人物だったり、案外小心者だったり、仕事にやる気があったりなかったり、急に雄弁になったりと、キャラがぶれているように感じ、最後まで何を考えているかよく分かりませんでした。
ただフォローのようですが、最後の最後はそれなりに良かったとは思います。
知ってるけど教えない
最近、街ブラ番組をよく見るという話を前にも書きました。
その中でたまにあるのが、レポーターに「〇〇を探せ!」といったようなお題が出されること。
当然、レポーターは街の人などに聞いて回るのですが、こういうのが見ていて苦手です。
番組の構成上、別によくあるんですけど、答えを身内が知っているのにわざわざ聞いて回られても…と思ってしまいます。
特に「時間がないんです!」みたいな話をされても、それはあなたたちのゲームですよね?と思います。
もし私が街で聞かれたら「あなたの後ろのディレクターさんに聞けば」と答えるだろうと思ってしまうのは、私がひねくれてるからでしょうか。ですね。
今回も読んでいて同じようなことを思いました。
「自分で知ることに意味がある」というような話でしたが、結局は人に聞かないと分からないわけですし…うーん。
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クスノキと言えば、巨木って本当に迫力がありますよね。
写真だけでは分からないので、行く価値ありだと思います。