古い方ね。
古い方なのでネタバレを含みます。
あらすじ・概要
舞台は1970年頃の日本。
「新幹線ひかり号に爆弾を仕掛けた」という電話が入る。
それは時速80km以下になると爆発するという。
最初はイタズラと思われた電話だったが、別の貨物車両が爆破されたことで、一気に緊張が走る。
犯人は、経済的に行き詰まった元鉄道整備士・奥田を中心とした少数のグループ。
彼らは身代金を要求し、列車と1500人の乗客を人質に取る形で鉄道会社と国家を揺さぶっていく。
舞台は主に、犯人側(主犯の奥田側)、対策本部(倉持さん)、車内(運転士たち)の3シーンで描かれます。
緊迫したシーンが続く中、新幹線の乗客たちは騒ぎ出し、新幹線の外では何とか犯人グループの足取りをつかもうと必死の警察たち。
パニック映画でもあり、サスペンスでもあり、ちょびっとアクション的でもある作品。
感想
最後は爆弾も解除され、新幹線は博多の手前で無事に停車します。
主犯の奥田も逃亡の末、最後は銃殺という終わりを遂げます。
最後の方で、爆弾解除の直後に辞職を告げる倉持さんの心境。
直前のシーンでは、車内や対策本部が爆弾解除に沸いていたところ、爆弾が残ってる可能性が発覚。
しかし政府側は、爆発しても周辺への影響の少ない山口県の田園地帯で停めるよう指示しろと命令。
博多まで走らせればまだ解除まで時間も稼げるが、爆破の危険が残るままに新幹線側にそれは知らせずに停止を告げた倉持さん。
結果的に爆弾は1個だったため爆発しなかったが、みなが喜ぶ中、自分は命令のまま新幹線を見殺しにしてしまったことで、その場で辞職。
潔いというかなんというか…
奥田の動機は、結局は金が欲しかっただけなんですかね。
犯人グループの一人・浩(ひろし)を、ふらふらになるまで売血していて倒れていたところを助けて雇うなど男気を感じる場面もありました。
しかし一方では、借金で自分が倒れたときには妻が親族から借りた金を、「返さなくてもいい(とも取れる発言)」をするなど、不安定な人な印象です。
妻も愛想を完全に尽かしてましたし。
ただ、ドラマチックではないものの、現実的には経済的困窮はかなり大きな行動要因になりますよね。
自殺の原因でも、金の話は毎年上位ですし。
また妻には愛想を尽かされていても、息子には愛されていたりと、一概には語れない背景が見え隠れします。
それだけ不安定な社会情勢だったのかもしれませんしね。
新大阪で降りる予定だったサラリーマンは、3兆円の商談に参加できなくなってしまいました。
金額的には、彼の喪失感が奥田の何十倍もあったことでしょう。
絶望した彼が模倣犯になるかもしれない。
総じて面白いは面白かったんですが、いかんせん長かったですね…
2時間半は、集中力のない私にはちょっと長かったです。
次は2025年版を見るかなあ。