「竹取物語」 森見登美彦 訳
竹取物語にネタバレの概念があるのかわかりませんが…一応ネタバレありです。
概要
竹取物語はこんな感じ。
- 竹取の翁が、竹の中から輝くばかりの美しい女の子を拾う
- 女の子はすぐに大きくなり、翁は結婚相手を探す
- 大量の男たちから5人が残ったが、かぐや姫の出す無理難題に答えられず脱落する
- 時の帝もかぐや姫にアプローチするも心を開かれない
- かぐや姫が翁のところにきて20年余りが過ぎたある日、月からかぐや姫を迎えに来る使者達がやってくる
- 帝は軍を出すも戦うことすらできず、かぐや姫は月に帰っていく
感想
何というか、それほど面白くなかったです。
面白くないは語弊があるかな…
面白い・面白くないというより、単なる竹取物語を読んでるだけなので、ほぼ知ってる話ですし…
森見登美彦氏が訳したので、走れメロスみたいにある程度アレンジされた内容かなと思ったら、割と忠実に訳しただけでした。
ひとつ発見としては。
竹鳥の翁って、物語の最後の方でも50歳だったらしいです。
ということは、かぐや姫を拾ったころはまだ20歳中盤くらいだったようで。
当時の平均寿命や生活・文化がわかりませんが、少なくとも「翁」って文字から連想される年齢じゃなさそうですね。
(便宜上、竹取の翁と呼ばれてただけで、名前は別にあったんですけどね)
竹取物語だけだとあまりに薄っぺらなので、本文の後に、「作家と楽しむ古典」という講義録も掲載されています。
そこの著者の発言をまとめると、なるべく原作に忠実になるようにと努めたようです。
そのせいで基本的には普通の竹取物語になってたんですね。
かぐや姫は最初は3寸=10㎝くらい。
数か月で普通の大人の女性サイズになったそうですので、だいたい月に50㎝くらい伸びたんですかね。
沖縄で聞いた、台湾かどこかが原産の竹は、1日に30~40㎝くらい伸びることがあるそうです。
竹の遺伝子もちょっと入ってたのかな。