G-log 日々思うこと

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【部活動問題】長時間部活動と24時間営業の共通課題は、モラルハザードではないか?

部活動の長時間化が問題になっていますね。

生徒に対する負担もそうですが、特に教員は大変ですよね。

残業代も出ない上に休日も駆り出され、怪我でもされたら責任も重い。

そんな部活動問題について思うこと。

 

<目次>

 

身内に教員がいたけれど

私も身内に高校教師がおります。

昔は生徒とほぼ同じくらい休んでいたそうですが、今は夏休みもきちんと出勤しています。まあそれ自体は問題ではないのですが…

 

部活動の顧問になったら、相当な苦労があります。

特に、中途半端に熱心な運動部が回ってきた場合は、さあ大変。

なぜ「中途半端に」を付けたかというと、本当に熱心な部活は外部コーチ、指導者が付くから問題ありません。

文化系でも大変なのは、吹奏楽部とかですかね。

練習だけでなくコンテストに出るとなれば、車を出して荷物持ちから始めなければなりませんし。

 

話を戻しますが、(中途半端とはいえ)熱心な部活動は、当然休日も活動するため、

顧問としては休日出勤することがあります。

しかし、休日出勤でたとえ半日~一日潰れても、それに対する手当は千数百円でした。

うーん、民間企業で考えれば、これはかなりのブラック度ですよね。

 

教師側だけの問題ではない

以下は、運動系部活について中心に意見を述べます。

 

教師側の問題に加え、生徒・家庭からも問題があります。

私はちょびっとしか体育会系部活に入ったことがありませんが、そんなに毎日やりたいですかね?

いや、練習したい人はすればいいと思いますが、強制的に毎日部活動の時間を設けるのはいかがなものかなあと、当時から思っていました。

 

生徒や家庭にもデメリットはもちろんありますよね。

部活で土日が潰れたり、(たまにはいいけど)大会やら練習試合やらが続いたら、家庭にもお金・時間・準備等でけっこうな負担となったりすることでしょう。

テスト前は休みかもしれませんが、学業にも影響が出てしまうのではないでしょうか。

特に、受験でハイレベルを目指したい場合、3年の夏に引退では遅い場合もあります。

(青春時代の過ごし方として部活動と学業のどっちが良かったかは分かりませんけど)

 

スポーツ庁のガイドラインを読んでみた

こうした事態を受けて、2018年3月、有識者会議からのスポーツ庁がガイドラインを作りました。

正式名称は「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」です。

 

<スポーツ庁・公式ホームページ>

運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン作成検討会議:スポーツ庁

 

一言で言えば、部活動は生徒の事を考慮して、学校全体でフォローしてね☆というもの。

気になる活動時間については、「適切な休養日の設定」として、時間は「平日2時間程度、休日は3時間程度」、休みは「週2日の休養日を作り、平日1日、土日1日は休むこと」と定めています。

 

しかしあくまでガイドラインですので、最終判断は、市区町村の教育委員会に委ねられています。

また、もっと言えば学校単位・部活動単位へとスケールダウンしていくでしょう。 

 

守らない方が有利なモラルハザード

さて、部活動に熱心な私立校があったとして、こんなガイドラインを守るのでしょうか?

到底守るとは思えませんよね。

スポーツの強豪校というのは、相当な知名度・ブランド力につながるので、全国大会出場・優勝を目指して、厳しい練習も何のその。

部活の特待生ともなれば、授業なんて寝て休んでいて良い、修学旅行に行かずに練習、なんてことも聞いたことがあります。

 

改めて問いますが、そんな学校がこのガイドラインを守りますか?

強豪校のベストシナリオは、「よそは守るけど、うちは守らない」になります。

皆がガイドラインに従って休んでくれるなら、その隙に練習すれば差が開くというもの。

 

となると、ライバル校はどう考えるか?

「あそこは守らないだろうから、対抗するためにはうちも練習をしよう!」となるかもしれません。

 

つまり、ガイドラインを守らない方が有利になってしまうというモラルハザードが起きてしまいます。

※純粋なモラルハザードと違って、あくまでガイドラインはガイドラインであって、強制でも義務でもなく、努力目標的なものですけどね。

 

 

24時間営業も近い話

24時間営業に対する批判も、働き方改革の渦中にあってよく聞かれます。

そもそも24時間営業する必要はあるのでしょうか?

 

これも部活動問題と同様に、「誰かが24時間営業を始めると」、ひとり勝ちさせておくわけには行かないライバルが同じように24時間営業を始めます。

もしかしたら、違う業界や業態からも、24時間営業を始めていくでしょう。

結果、みんな疲弊していきますが、それでも24時間営業をだらだらと続けてしまうのです。

 

トップがしっかりしている人ならば、そんな視点にとらわれることなく、「自社ではやるべきだからやる、従業員のためにやらない」といったような判断をしてくれるんでしょうけど。

 

正直者が得するようになるといいなあ

24時間営業については、ビジネス的な部分が大きすぎるので置いておきます。

しかし、部活動は生徒・学生という子ども達が主役のモノです。

部活動を熱心にやることはいいのですが、それだけで他の事が疎かになってしまうのは、それはそれでもったいないことだと、大人として思います。

 

それに、教員の方は(変なのも多いのは事実だけど)日夜、授業の準備やら保護者対応やら自分の研修やらで結構大変な生活を送っています。

給料もそんなに高いとは言えないでしょう。

そこに部活動の負担まで重くのしかかるのは、ちょっと酷かなと思います。

 

せっかくのガイドラインですから、「みんなで守って、守った人が得をする」ような仕組みにならないものかと願っております。

現実は厳しいような気がしますけどね。

 

高校時代に部活動よりアルバイトに精を出していた自分としては、青春時代を部活動に捧げた気持ちは分かりませんが、少しだけ羨ましいかもしれません。

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