CASEとは、C=Connected(接続)、A=Autonomous(自動運転)、S=Shared(共有)、E=Electric(電動)の頭文字です。
自動車業界で今後のトレンドというか方向性になっているとされています。
ちょうどこれを書いているときに、東京モーターショーが開催されているせいか、ここ数日で何度も「CASE」を目にしています。
そんな自動車業界の注目となっている「CASE」について個人的に思うこと。
- C=Connected(接続)
- A=Autonomous(自動運転)
- S=Shared(共有)
- E=Electric(電動)
- PACEとP=Personalized(個人化)
- H=Hydrogen(水素自動車)は?
- CASEとPACEまとめ
C=Connected(接続)
まずコネクテッド、つまり「つながる」について。
5G等の通信の安定と高速化が進めば、複数の車体やその他デバイスとの連携もより円滑になり、地図情報や交通・渋滞情報、車内音楽のかけ方まで様々な面でのメリットはあるでしょう。
ただ、これまで以上に車のコンピューター化が進んだうえで「つながる」ようにもなると、ハッキングやら事故やらが怖いですよね。
先日、私の乗っているFitがリコールされたのですが、中のソフトウェアの不具合により、アクセルが無効になるといった内容でした。
車のソフトウェア化・高度化が進んでいくといろいろなことができる反面、ハッキングやソフト不具合など「もしも」の時について、物理的故障などによる交通事故以上に恐怖を感じます。
何でもネットワーク接続が前提になってしまうと、いざという時(停電や電波の不具合)に使えないなんてことにならないといいのですが。
A=Autonomous(自動運転)
続いて、自動運転について。
これは期待したいところですが、いつになったら実装化され、そして合法化されるのでしょうか。
先日のCEATECの時も含め、徐々に公道でも実証実験がされているようですが…
バスなどの公共交通は決められたルートを走るので、比較的実装はしやすいのでしょう。
ただ少なくとも、個人が日常的に利用できる段階になるのは、技術だけでなく法的な面も合わせるとどんなに早くても5年はかかるでしょうし、「家から旅先まで高速道路に乗って行く。本人は寝たままでOK」のような話は10年はかかるでしょう。
「車を持っていなくても、家まで自動運転の車が迎えに来て~」というような、所有を超えたレベルまでいくと、もう5~10年はかかるんですかね。
ただ結局は、事故の際の責任問題が難しいと未だに議論になっています。
どんなにCPUやセンサーの性能を上げたとしても、飛び出してくる歩行者を避けきれるとも思えませんし…
今の技術でも、運転下手な人が運転するよりは安全になるのでしょうか?
S=Shared(共有)
車の共有。カーシェアは結構広まりつつありますね。
トヨタも本格的に実施しておりますが、タイムズやオリックスなども推進しています。
私も一応車を持っていますが、そろそろ手放したいところ(父親がたまに使うので持っていますが…)。
車検やら保険やら点検やらで、どうやっても十数万円/年はかかっていますし、そもそも月に1~2回しか乗らないですし。
というよりも、旅先のレンタカーの方がよっぽど使用頻度が高いです。
恐らく、タイムズのカーシェアなりを使った方がよっぽど安く済みますし、私のライフスタイルにも合っていそうです。
ただカーシェアって少し不安があるんですよね。
噂に聞きかじった程度ですが、前の人が放置した傷をうっかり見過して利用すると、その後は自分の責任になってしまうとか?
ガソリンは、車内に無料のカードがあってそれで入れられるようですが、他人がほぼ使い果たしている可能性もあるわけで。
そういう細々したストレスというか不安を考えると、現状は少し手が出しにくいかなあと考えています。
E=Electric(電動)
最後は電動、つまり電気自動車・EVです。
これってそんなに今さら注目されることなんですかね?
排気ガスの観点からは、当然ながらガソリンに比べて電気自動車が圧勝です。
ただ、燃費といいますか燃料補充の観点からすれば、ガソリンの圧勝ですね。
数分で給油が終わるのと、何時間もかけて充電するのでは話になりません。
充電済みのバッテリーをスタンドに置いておいて、そのままバッテリーごと交換という方法もありますが、技術のない一般人がやるには、仕組みを相当簡単にしておかないといけないでしょうね。
PACEとP=Personalized(個人化)
今年のモーターショーでは、CASEに代わってPACEという言葉も出てきたそうです。
S=Sharedがクビになり、代わって出てきたのがP=Personalized=個人化。
つまり、車のニーズが更に個人特化されるということです。
上の方でも散りばめたように、車に対する個人のニーズは多種多様化しています。
毎日使う人、移動手段として割り切っている人、買い物の時だけ欲しい人、走り屋、当り屋、所有欲を満たしたいなどなど。その中の一つにシェアすることも含まれるのでしょう。
「ニーズの多様化」はもう何十年も言われており、自動車に限った話でもありませんね。
クルマ離れという一方で、移動手段として車に勝るもの(場合に依りますが)も少ない中では、個々の多様なニーズに答えられることが、販売面でも社会維持の面でも必要になってきます。
H=Hydrogen(水素自動車)は?
水素自動車ってどうなっちゃったんですかね?
注目されたり、日本だけと言われたり、そもそも普及しないよと言われたり。
「CASE」には含まれてませんし、最近はめっきり話題も聞きません。
水素ステーションを設置するよりも、電気の方が圧倒的に扱いやすいんでしょうね。
昔、営業車が天然ガス車だったことがありましたが、加速にかなり不安がありましたし、ガスステーションが周辺市町に1か所しかなく、大変不便でしたし。
CASEとPACEまとめ
実証実験段階のものから、既にサービス化されているものまで入り乱れているので十把一絡げにはしづらいですが、それでも今後の自動車の在り方というのは変わっていくことは間違いありません。
人口も減っていくので、少なくとも国内販売はどんどん減るでしょう。
国内で車を売りたいなら、東南アジア在日外国人が増えておりますので、彼らが母国語で免許試験を受けられるようにすれば、免許取得率UP⇒車の販売増(利用増)につながるという話を聞いたことがありますが、なるほどなあと思いました。
ただ個人的には、今は世の中の自動車が多過ぎると感じているので、それが少しでも減るといいなあと思います。
千葉~東京間はどこも概ね渋滞に巻き込まれますし…
CASEまたはPACEに関連する技術進展によって、車の不所持や道路交通の円滑化が可能となればいいのですが…
2回の衝突事故経験者(両方とも無過失ですが)としても、安全性についてどこまで担保出来て、誰の責任になるかは、慎重に進めてもらいたいと思います。
それはそうと、空飛ぶクルマも期待しています。
私が生きている間に乗れるのだろうか?