物理学者マックス・プランクの言葉だそうです。
細かい部分は訳によって違うのかもしれません。
どれくらい有名な言葉なのか分かりませんが、私は最近知りました。
皮肉たっぷりで、実際の場でこういう発言をするかはさておき、こういう言い回しができるようになりたいものです。
政治家や企業家が言ったら、今なら袋叩きになりそうですけどね。
さて、改めて「科学は葬式の度に進歩する」という言葉。
私なりの解釈で言えば、要するに世の中は概ね年長者が権力を持っていますが、若者より変化を望まない彼らは、存命のうちは大きな変革の阻害要因になります。
既得権益があるわけですし、自分達の地位を築いた仕組みは変えたくないですからね。
そういった旧世代がいなくなることで別の価値観を持つ新世代が台頭し、新たな技術やシステムが生まれやすくなるということでしょう。
それをスケールダウンした話です。
今から8年ほど前、社長となぜか「当社の経営課題について」というテーマで話せと呼ばれたことがありました。
その際に「最低限のIT化(当時はDXはなかった気がする)を進めたいが、パソコンを理解できない高齢の上席者が多過ぎて話にならない。彼らを動かさないことには、効率化も組織管理もままならないのでは」と課題提起をしました。
その時の社長の回答は「5年もすれば彼らは定年で退職や異動をする。そうなったら加速させればいい」というような内容でした。
あれから8年経ちますが、残念なことにまだまだ残ってるんですよね、高齢の上席者達。
第一線は退きつつあるものの、目の上のタンコブとして何人か鎮座しています。
ちなみにその発言をした社長も会長として健在です。
おかげで当社のDXどころかIT化も遅々として進みません。
強制的に会社からの葬式を開いてあげたいのですが、再雇用扱いで定年という概念すらなくなったようで、本当の葬式まで居座る可能性まで出てきました。
この高齢化以外はあらゆるものが加速化しているのに、少なくとも8年ほど時が止まっていて大丈夫なんだろうか?
まあコロナ禍のおかげ(というとまた怒られるのかもしれませんが)で、多少は進んだんで良かったんですけどね。
ただ、完全に年長者を悪にする気はありません。
彼らが育ってきた長い年月は、その時々の技術や価値観に振り回されてきたわけで、晩秋を迎えて「新しい価値観だ!技術だ!」と言われても困惑する気持ちもわからなくはないです。
私も少し歳をとりましたし、すぐ向こう側に行く、あるいはもう行っているかもしれませんし。