ピーテル・パウル・ルーベンス。
音読してみると、けっこうリズムが良い感じ。
ルーベンスと言えば、「フランダースの犬」で
ネロが追い求めた絵の作者と聞いたことがある程度。
最後は見られたんでしたっけ?観たことないので分かりません。
ちなみに調べたら、「ルーベンスの絵のあるアントワープの教会に行きたかった」そうで、お目当てが絵なのか教会なのかは分かりませんでした。
話が逸れましたが、国立西洋美術館で開催中の「ルーベンス展―バロックの誕生」を観た感想です。
王の画家にして、画家の王
「ルーベンス展 ~バロックの誕生~」のキャッチコピーが、
「王の画家にして、画家の王」。やたらと格好いいキャッチフレーズです。
ジョジョの奇妙な冒険第五部に「王の中の王」というフレーズがありましたが、それと同じくらい格好いい。
スタジオジブリ的な?
ルーベンス自体、宮廷画家としての活躍だけではなく、
人文学者、外交官、法律顧問などのたくさんの顔を持っていたそうな。
そんなルーベンスは1577年生まれ、1640年に没するまで、
ベルギーのアントウェルペンに拠点を置きながら、イタリアなどでも作品を制作しています。
私のイメージする画家といえば、存命中は売れないイメージですが、ルーベンスは超売れっ子だったそうです。
そのため、一人では仕事を回すことができず「工房」を設立。
弟子たち(=社員?)とともに、多くの注文に対応していたそうです。
今で言う制作スタジオみたいなもので、ルーベンスが宮崎駿のようなポジションなんですかね。
ルーベンス展の内容
写真が全面禁止でしたので、言葉で説明するしかありませんが…
宗教画のイメージが強いルーベンス。
実際、展示作品も神話やキリスト、戦争などの歴史・宗教シーンが多いですが、自画像なども並んでいます。
男性の筋肉と女性のおっぱい
ルーベンスの絵では、男性の筋肉や女性の肉感がかなり目立って描かれています。
古代ローマの雄大な建築に影響を受けたそうです。
端的に言えば、けっこう性的に協調されているように思います。
例えば、ヘラクレスはめちゃくちゃマッチョマンに描かれています。
女性はやたらと胸をさらけ出していたり、白い肌を露出したりしている絵が多いです。
(私の目がそっちに向いていたという可能性を否定しませんが)
そう考えると、近代の萌え絵(とまだ言うのか?)が女性的に描かれていたとしても、変わらないものはあるのかもしれませんね。
こういう事言うと怒られるのかしらね。
ルーベンス以外の作品も多い
絵の説明をみると、ルーベンス以外の作品が多々並べられています。
ルーベンスと他の人の作品で、50対50とは言わないまでも、他の人の作品もけっこう多かったです。
まあそれは、ルーベンスの弟子や影響を強く受けた人なんでしょう。
ただ、よくよく解説を見ると「後世の画家が付け足したので主題が変わっている」と書かれた作品もあって、
「もはやルーベンス展なのか?」という疑問も。
西洋の宗教画とは
日本の宗教画といえば、仏の絵に該当するのでしょうか。
西洋の宗教画というと、光陰がくっきりしていて、天使が舞い降り、力強さのあるイメージ。
今回の展示でも、やはり「大きさ」と「力強さ」、つまりはインパクトは大きかったです。
これこそ、生で見ないと伝わらないですね。
国立西洋美術館の展示は初めて観た
先日、世界遺産の記事を書いたときに、
「よく考えると中にちゃんと入っていない!」ということに気が付いた国立西洋美術館。
今回はちゃんと中に入って展示を観ることができました。
ちなみに、庭までは無料で観ることができます。
考える人も。
女神さんか誰かかしら。
最後の門。こちらも考える人。
常設展は撮影OK
企画展は全て撮影不可でしたが、常設展はOKです。
こちらも西洋美術館なので、全て海外の風景や人物画ばかりです。
これはほぼ唯一の和風な絵でした。
若干、イモト感がありますけどね。
私程度の知識でも知っている中では、モネの絵が多かったですね。
そしてこれは現代アート的な作品。
相変わらず意味が分かりませんね。
これはただの汚れたホワイトキャンパスにしか見えないけど、これもアートなんですかね。
芸術を理解するのはまだ時間がかかりそうです。