上野の国立博物館(平成館)でやっている「ポンペイ展」に行ってきました。
ポンペイの思い出
2012年の冬、私は人生初の海外旅行でイタリアへ行きました。
その際、現地ツアーで行ったのがポンペイ遺跡。
ナポリの海沿いをバスで走り(途中を覚えてませんが)たどり着いたポンペイは、思った以上に「街」でした。
2000年近く前とは思えないほどで、道路も整備されていて、街並みが残っている。
道路の轍が残り、闘技場があったり飲食店があったり…ガイドの方の説明で水道が張り巡らされていたというような話も印象的でした。
そんな思い出もあったので、ポンペイ展には行きたかったんですよ。
ポンペイについて
軽くポンペイについて。
場所はイタリア中南部、現在のナポリに近い場所です。
元々はローマ帝国の商業都市として栄えていたようです。
しかし西暦79年、ヴェスヴィオ火山が突如噴火し、街が一気に火砕流で埋まりました。
当時は大災害だったのですが、考古学的には当時の生活の様子がまざまざと保存されており、非常に価値が高く、観光地にもなっています。
なお、現在も発掘調査は続けられています。
ポンペイ展
そして今回の感想としては、「想像以上に文化・文明があった」というところにつきます。
2000年前ってもっと荒々しい印象なんですよね。
ポンペイ展は、発掘された彫刻や絵画、装飾物などが中心となっています。
街はそこまで大きいわけではありませんが、機能的にはけっこう充実していたようです。
集会所や飲食店も多く、闘技場などエンターテイメントもありました。
展示がたくさん
ここからは、画像中心につらつらと書いていきたいと思います。
今回、唯一の人体がこちらです。石膏像ですけどね。
ラーメンの湯切りっぽい形の鍋。
残されていたモザイクが。当時の人々ってこんな格好なんですかね。
こういう装飾物(?)が結構出土されたそうですが、かなり細かい細工に見えます。
こういうのもGoogleの検閲に引っかかるのだろうか・・・?
同じく絵画作品。
楽器を演奏しているらしいですが、それはさておき楽しそうではあります。
闘技場だけでなく、舞台もあったようです。
闘技場での乱闘の様子。
当時の戦士の装備。
実際見ると、すね当てがかなり大きく、腿でも持て余しそうな大きさなんですよね。
女神像。隠すところは隠しています。
三美神。ティトゥス、デンタティウス、パンテラさんだそうです。
みんな同じ髪型?
これまた細かいガラス細工です。
この辺は、富裕層の持ち物だったみたいですね。
テーブルも、足からしてだいぶこだわりがうかがえます。
これが何だか忘れましたが、足部分がやっぱり肉感的でリアル。
金庫があったということは、守るべきものがあったんですね。
双頭ヘビのアクセサリ。十分今でも通用しそうです。
けっこう、ウロコの質感がリアルなんですよね。
学者たちの絵…らしいですが、みんなはだけてますね。
ぶたの置物?
目玉焼き器らしいですが、たこ焼きに良さそう。
ちょっと変わり種の、パンの炭化したもの。
お土産売り場には、これをデザインしたクッションなどがありました。
黒いけど、パンの色してたら美味しそうな気もします。
他にも、いくつか食べ物が炭化した状態だそうです。
クピドという、妖精だったか悪魔だったかの絵。
メメント・モリ(死を忘れるな)という絵の描かれたテーブルの天板。
天板ってことは、この上で食事とかしてたんですかね?
有名な犬の絵(ジョジョ第五部で知りました)。
アートというよりは、猛犬注意の看板として玄関にあったそうです。
もう一丁のイヌの絵。
そして最大のものがこちらのアレクサンドロス大王のモザイク画です。
この右上の人がアレクサンドロス大王かと思ったのですが…
左側のこの人がアレクサンドロス大王だったそうです。
左側は結構破損してしまっていますが、大王だけ綺麗ですね。
大王つながりで、イセエビ対イカの闘いのモザイク画。
なぜこんな絵を作ったのだろう?
ちょっとエビ部分は欠けちゃってますが、イカは可愛げがあるような?
こちらの踊るファウヌス像も、なかなかに楽しそうです。
この動きは陽気さがないとできませんね。
真顔。
にゃーん。
口から水が出るんでしょうか?これも最近作ったと言われても信じられるクオリティ。
全裸竪琴マン。
感想まとめ
10年前に行った場所ということもありますが、やはり火山で一夜にして失われたというのが、(当時の大災害っぷりよりも)非常にロマンを感じます。
身分制度や疫病、食糧など課題は多かったのだろうと思いますが、水路が張り巡らされ、舞台があり、飲食店も豊富と、けっこう楽しい街だったんじゃないかなと想像されます。
そういう「趣き」を感じるには良い題材だなあと改めて思いました。
いつかまたイタリア・ポンペイにも行きたいなあ。