上野公園にある東京都美術館で開催中のムンク展。
ムンクと言えば「叫び」ですが、それ以外にも100点ほどの作品が展示されています。
平日の真昼間に行ってきましたが、それでもけっこうな混雑っぷりだったことで、人気の高さがうかがえます。
ちなみに展示物はいっさい撮影禁止でしたので、買ってきたポストカード等の写真のみです。
ムンクとは
ムンクは、ノルウェーに生まれた近代画家です。
1863年生まれ、1944年没で、私が思ったより最近の方でした。
パリやベルリンで芸術活動を深めながら、個展を開いて一週間で閉鎖に追い込まれるなど、挫折も経験。
そのおかげ(?)か、「生命のフリーズ(建築の装飾帯)」という、あるテーマに沿って自分の作品を描いていくという、「シリーズもの」的な試みも完成させました。
(生命のフリーズは、よく分からん概念なので、あくまで私の解釈です)
「叫び」が生まれた背景
「ムンクの叫び!」と言って、両手でほっぺたをぐにゅっと潰す「物真似」が流行ったのは、小学生の頃だったでしょうか。
当時は、絵もよく見ていなかったので、この人物が叫んでいるのかと思っていました。
ムンクが言うには…
夕暮れ時に、町を見つつ、海岸のフィヨルドを眺めて歩いていた。
夕日に照らされた雲が赤く光り、まるでそれが自然の「叫び」のように聞こえた
というような構想から生まれた作品だそうです。
なので、この人物は空が叫んでいるかのような声を聞き、恐怖しているということですね。
夕焼け空が、時として不安に映るのは何となくわかる気がします。
こちらは3年前の沖縄の夕焼けですが、何となく空の燃えるような色味に不安を感じました。
こちらは、四年前の地元の空。
何となく「叫び」の背景の空にも似てるかも?
なお、叫びも何年かに亘って複数回描かれており、上の写真のは最終形態です。
生で近づいて観ることができますが、行列ができていて長居はできませんでした。
私は見えるものを描くのではない。
見たものを描くのだ。
(ムンクの手記より)
「叫び」以外の作品:メランコリー
空が叫んでいるかのような作品は、他にも出てきます。
こちらは、橋の欄干(?)と空模様は、叫びとそっくりですね。
登場人物も、物憂げな表情です。
こちらは、「マドンナ」と呼ばれる作品。
解説には、恍惚とした表情と書かれてましたが、明るい絵には見えぬ…
マドンナ、吸血鬼などもテーマとして何度も登場しています。
読書する人や編み物する女のいる室内画を、もう描いてはならない。
呼吸し、感じ、苦悩し、愛する生き生きとした人間を描くのだ。
(ムンクの手記より)
やべー顔したやつ。
おまけ:我が家に飾ってあるキャンバス画。
作品を通じて感じたムンク
※個人の感想です。
率直な感想としては「明るい絵が無い」というものです。
メランコリーという作品があるように、ムンクの作品は明るさというよりは、憂いや悲しみをどこか感じさせるものが多かったです。
多くの作品には、瞳が描かれていませんでしたし、色使いも独特な暗さです。
瞳が無いというか、目も黒塗りされてるのが多かったかな。
それだけで不安感が出るものですね。
ただ、一方で自画像や家族・友人などの身の回りの人物の肖像画を残すなど、人情味もあったようですね。
また、抽象画もギリギリありません。
ギリギリと書いたのは、人物が抽象化されている作品もありますが、あくまで物質的な作品に留まっているからです。
幾何学的デザインなどは美しいと思うのですが、悪い意味で「現代アート」みたいなのは、全く意味が分からないのも多いので苦手です。
ポケモンコラボグッズを買うてきた。グッズ購入は大混雑。
ムンク展グッズ売り場は、かなり充実していたのですが…
ものすごい混雑で、商品を見るだけでも精一杯。
レジに並んでから、会計までも20分かかりました。
せっかくなので、ポストカードだけでなく、ポケモングッズも2つだけ買ってきました。
クリアファイルのピカチュウ。顔の圧縮が足りませんね。
後ろから、イーブイが迫りくる。
一番、「叫び」感があるので、ミミッキュも買ってみました。
まあこいつ着ぐるみだけど。
後ろのピカチュウのシルエットが良い味を出している。
ポケモンコラボで言えば、他にもイーブイ、コダック、モクロ―など。
クリアファイルだけでなく、ぬいぐるみやタオルなどもありました。
ムンク展で言えば、画集、Tシャツ、クッキー、カラムーチョ、置物、ノートなどなど、多種多様なグッズが売られていました。
ムンク展は2019年1月20日までです。
可能ならば、平日に行った方が良さそうですね。