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【読書感想】「その女 アレックス」。久しぶりの海外作品。

「その女 アレックス」 ピエール・ルメートル著 橘明美訳

 

 

本屋さんのポップで「このミステリーがすごいNo.1 !!」と書かれていたので2023年かなと思ったら、2014年に受賞した作品だそうです。

 

 

あらすじ・概要

舞台は2006年頃のフランス。

30歳になるアレックスはその容姿から男性人気も高いが、本人は恋愛を諦めてささやかな楽しみを見つけている。

ある日、レストランからの帰りに怪しい男に付けられていることに気がついたものの時すでに遅く、急に暴行を受けて車に押し込まれ、ある場所に監禁されてしまう。

そこでは拷問のような責め苦を受け、それに耐える日々が続いた。

 

一方、フランス警察のカミーユ警部は、上司のル・グラン部長や部下のルイ、アルマンらとともに誘拐事件の捜査を開始。

彼は自身の低身長に激しいコンプレックスを持っており、なおかつ過去の事件がきっかけでしばらく休養していたが、今回の誘拐事件で現場復帰を遂げた。

誘拐されたアレックスは家族からの捜索願もなく、そもそもカミーユは被害者=アレックスの特定すらできない状況が続く。

事件の解決の手がかりも乏しいが、徐々に事件解決の糸口が見つかっていき、犯人にたどり着いたものの…

 

感想など

本書は全3部構成です。

更に全部で62のパート(章?)に分かれますが、大半はアレックス視点とカミーユ視点が交互に進んでいきます。

1パートは数ページなので、小分けに読みやすかったですね。

 

誘拐事件の解決がメインかと思いきや、それは第1部で解決します。

その後は、アレックスをめぐる新しい謎がテーマとなっていきます。

なぜ彼女は誘拐されたのか、そもそも彼女の正体は…と予想外の方向に話が広がっていきます。

ネタバレはしませんが、オチに関してもこれまでの警察物のミステリー作品ではなかなかないひっくり返し方で、これは斬新だなあと思いました。

「感想まとめ」として言えば、少し間延びした印象もありますが、総じて面白い作品だったと思います。

 

この作品は、「悲しみのイレーヌ」という作品に次ぐ「カミーユ警部」のシリーズものだそうですが、本書から入っても特に問題ありません。

ただ、「悲しみのイレーヌ」というタイトルと、その結末(らしき部分)については本書で何度か出てくるため、ネタバレになっているといえばそうかもしれません。

 

海外作品を読むのも久しぶり。

翻訳文を読んでいるせいか分かりませんが、勝手に20世紀前半辺りの時代を想像していましたが、ちょっと読んだら2006年頃ということで、比較的新しい舞台設定でした。

 

 

読書感想記事について

今年もまたぽちぽちと読書をしては感想を書いていきたいと思います。

最近はミステリー寄りになっていますが、それ以外も読みたいですね。

ハートウォーミングな作品は苦手かなあ。

 

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