五島列島の旅。今回は、上五島のお話です。
世界文化遺産の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成遺産でもある、「頭ヶ島集落」に行ってきました。
行き方や注意事項、行った感想等々。
- 上五島(奈良尾港)への行き方とレンタカーなど
- 港でレンタカーを借りて頭ヶ島集落を目指す
- 上五島空港からバスに乗る
- 上五島空港からバスで向かう
- 頭ヶ島集落と頭ヶ島天主堂
- 頭ヶ島集落について
- 綺麗な海と、遺すべき資産
上五島(奈良尾港)への行き方とレンタカーなど
まずは上五島の最大の島「中通島」に上陸しなくてはなりません。
福江港から一日数便、「万葉」という船が出ていますので、そちらで奈良尾港を目指します。
フェリー代は片道780円と比較的お安め。
指定席などもありますが、30分程度の船旅なので特に必要ありません。
雑魚寝スペースが広がっていて、ここで思い思いに休みながら乗って行きます。
こちらはフェリー(≒高速船)なので、甲板に出ることもできます。
冬の海上は寒いですけどね。
私はこれに乗っていきました。
福江島(福江港)からは、長崎経由の便で「奈良尾港」で降りることになります。
港でレンタカーを借りて頭ヶ島集落を目指す
そこから先は、レンタカーがいいと思います。
福江島では原付が良かったと言いましたし、停車しやすさなどは確かに原付が勝りますが、何といっても寒さに耐え難かったので、今回は車です。
特にお願いはしていなかったのですが、港にレンタカーの方が迎えに来てくれ、そのまま貸してくれました。
ありがとうトヨタレンタカー奈良尾店さん。
こんな感じで、思ったよりも栄えている印象でした。
頭ヶ島集落までは、おおよそ1時間強です。
中通島と頭ヶ島は橋で結ばれているので、陸路で問題ありません。
上五島空港からバスに乗る
頭ヶ崎天主堂には一般人は原則車で行くことができません。
車で行くなら、上五島空港に車を停めて、そこから無料シャトルバスに乗る必要があります。(パーク&ライド)
ちなみにバスは毎時00分と30分に出ています。
が、原則予約制なので、先に電話して何時のバスに乗るか伝えておいた方がいいです。
私もレンタカー会社の人に奈良尾港で教わり、そこから電話しておきました。
ちなみに前日予約と当日予約で電話番号が違うそうです。
前日以前予約:095-823ー7650(長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター)
当日予約:0959-42-8118(頭ヶ島集落インフォメーションセンター)
カーナビで上五島空港を目指します。
上五島空港は、昔はプロペラ機が発着していたそうです。
6~7人乗りで、パイロットの隣にも乗客が乗っていたとか…
しかし、数十年前にフライトは止めてしまい、今では資料館となっています。
これから向かう頭ヶ島集落&頭ヶ島天主堂の様子も見られます。
特に内部は写真撮影不可なので、ここで代わりに写真を撮っておきました。
天井の造りなどが美しいですね。
その他、世界遺産としての説明もいくつかありました。
上五島空港からバスで向かう
上五島空港からバスに乗り換えます。正確には、旧・上五島空港かな。
パーク&ライドによって車や人数の調整が可能となり、集落や文化遺産としての価値や環境が守られているのですね。
ちなみにこの日のこの時間は私のみで、運転手さんと話しながら。
運転手さんが、良い景色の場所で停まってくれましたので記念に何枚か撮影。
5分ほど山道をうねうねしていくと、目的地である頭ヶ島集落にたどり着きます。
こちらが駐車場。帰りもここから上五島行きのバスが出ます。
バスを降りると、ツアー客っぽい30人程度の集団が帰りのバスに乗っていきました。
タイミング次第では、平日の真昼間でもお客さんが結構来ているんですね。
頭ヶ島集落と頭ヶ島天主堂
頭ヶ島集落は海沿いにあり、しかもエメラルドグリーンな海です。
一方で、「集落」と名がつくくらいなので、民家もあります。
まだ人が住んでいるみたいですね。
そして駐車場から数分歩くと、いよいよ頭ヶ島天主堂が見えてきます。
立派なり。
近づいてみると、2階建て程度の大きさながら迫力があります。石造りのせいでしょうか?
海沿いにあって風化もしそうですが、そのせいか良い色合いになっています。
謎の横穴。通気口でしょうか。
この頃は天気も良く、空気も澄み渡っておりました。
庭には、キリシタンが拷問を受けた(膝の上に置かれた?)石。
そして聖母像が鎮座しておりました。
頭ヶ島集落について
ここで頭ヶ島集落について簡単に。
明治時代になりキリシタンへの迫害が終わって再び島へ戻ってきた信者たちが、近隣から切り出された砂岩を積み上げて造った、全国でも珍しい石造りの教会堂。
外観の重厚さとは異なり、内部は折り上げ天井に花柄をあしらい優しい雰囲気を醸し出している。1887年頃には木像協会ができ、現教会堂は1910年着工、1919年に完成した。(ガイドブックより)
というわけで、今年2019年は100周年記念です。
私が訪問した1~2週間前に記念行事も執り行われたとか。
100年、いやもっと前からあると思われるキリシタンの方の墓地群もあります。
細かい解説、読める方は読んでみてください。拡大すれば頑張れるかも。
綺麗な海と、遺すべき資産
悲惨な歴史でもあり、それでも人々が信仰を守り続けた歴史でもあるのが、この頭ヶ島集落です。
迫害されてもなお信仰を捨てないという信念は私には到底理解できませんが、それはそれで素晴らしいことのように思います。
綺麗な海を眺めていて、少し考えこんでしまいました。
しかし、けろ隊ははしゃいでいました。
といっても、トータルで30分ほどしかおりませんでした。
バスを逃すと、また30分後になってしまいますからね。
帰りは、小学生の修学旅行?と同じバスでした。
おじさんもいろいろ感じ取ったので、少年少女らも学びたまえ。
最後は、バスの運転手さんにおすすめされた、空港から見える景色です。
橋の向こうが中通島、こちらが頭ヶ島です。
こんな秘境のような離島で、信仰を続けていたんだなあ。
なかなか行く機会のなかった五島と、なかなか触れることのなかったキリシタン。
うまく言葉にできませんが思う所はあり、来て良かったと思います。