鹿児島名物といえば、黒豚、さつまいも、さつま揚げ、かるかん、桜島大根・・・
まあこれくらいしか思い浮かびませんでした。
酢が畑で採れるとはね。
酢の産地
酢といえば、メーカーのミツカンがパッと浮かびます。
しかし「酢の産地は?」と聞かれると全くわかりません。
そんな思いを日々胸に抱いて暮らしていました。嘘です。
さて、今回のひとり旅にて、霧島市を走行中にその疑問が解けることになりました。
桜島に向かう道すがら、やたらと「黒酢」の看板を見かけ気になったのです。
霧島市は黒酢が名産らしい
今回訪れたのは、こちらの「坂元のくろず」というメーカー(?)の「黒酢レストラン 壺畑」です。
近くには桷志田(かくいだ)という「日本初黒酢レストラン」もあるみたいでしたが、こっちを先に見かけてしまったもので。
ただ錦江湾をなぞるような国道220号線からは看板だけで、お店の様子などは全く見えていませんでした。
最初に看板を見たときは、1~2か所の醸造所があるだけかなと思ったのですが、道の駅などにも酢関連グッズが売られていたので、これは黒酢を食べなきゃと思うようになりました。
壺畑を名乗るのは伊達じゃない
まずはこちらをご覧ください。
見渡す限りの壺です。正に壺畑と呼ぶのにふさわしい光景です。
酒はなんとなくイメージしたことがありますが、酢の製法をあまり考えたことがありませんでした。
しかしこうやって作っているのは鹿児島くらいなんじゃないでしょうか?
ちなみに店員さんに聞いたところ、全部で52,000個くらいはあるそうです。
これに1個1個材料を込めて並べて半年間〜数年間置いて・・・ということをやるのはなかなか大変そうですね。
料理メニューは黒酢が使われてます
壺畑レストランと名がついていますので、食事もいただけます。
酢は、肉や魚や野菜と違いさすがに主役にはなりません。
酢を使った料理ということで、中華系が多いようでした。
カフェタイムなどもあるみたいですけどね。
ほぼ営業開始時間に行ったので、まだお客さんもいませんでした。
窓の外には壺畑と桜島、というなかなか不思議な風景です。
メニューは黒酢の説明が書かれています。
こういう能書きが好きなんですよね。
そして黒酢は身体に良いようですね。
メニューも時間単位でけっこう異なるようです。
そして注文を済ませ、しばらく待ち。
待っている間、再び壺畑を見に行きます。
ちなみに匂いはそこそこするので、全体的に酸っぱい雰囲気に包まれています。
もうひとつちなみに、レストランではありますが、頼まなくても見学はできます。
そもそもお土産だったり、黒酢の資料館だったりもするので、単純に見るだけのお客さんもちらほらおりました。
いただきます
そして頼んだのが、ちょっとしたコースのような料理です。
まずは食前酢と前菜など。
りんご風味の食前酢は美味しかったですね。
メインはこちら。
付け合わせにはサラダとタマゴスープ。
もちろん、スープも味変化で黒酢を入れると合います。
メインはホタテと野菜の炒め物。
酢はそこまで自己主張しておらず、逆に甘さを引き立てるような感じもしました。
〆にドリンクを別注しました。
一番人気を尋ねたらハニージンジャーだということで、それを賞味します。
疲れた体に甘酸っぱいものはいいですね。
資料館として
先ほども書きましたが、資料館でもあるので黒酢の歴史なども書かれています。
なぜこの霧島で黒酢かというと、温暖な気候・豊富な水・薩摩焼(壺)が要因みたいですね。
こちらが昔から伝わるありがたい壺です。
あとは製法など。
醸造技師と呼ばれる職人さんが、ひとつひとつ壺に詰めているそうです。
やはり世界でも類を見ない製法らしいです。
鹿児島だけなのかは定かではないですが…
こうして作られた酢は、お土産として買うこともできます。
プラプラ見ていたら、試飲もすかさず進められました。
酢、リンゴ割、牛乳割の三種を飲ませてもらいましたが、牛乳割が意外と美味しかったです。
ヨーグルトっぽかったですけどね。
というわけで、実家の年老いた両親向けのお土産として、リンゴ酢などを買って帰りました。
全く予期しなかった酢との出会いですが、なかなか楽しめましたよ。