G-log 日々思うこと

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【読書感想】「首里の馬」。2020年芥川賞受賞だそうです。

「首里の馬」 高山羽根子 著

 

 

首里城、燃えてしまいましたね。

結局、原因は何だったんでしょうか?法的には?というのがうやむやな印象です。

たぶん本書は燃える前の話だと思います。

 

少しネタバレを含みます。

 

 

 

あらすじ・概要

沖縄が舞台の小説。

主人公の未名子は、ある大学教授が残した郷土資料を淡々と整理・編纂している一人の女性。

それはあくまでボランティアというか使命感に駆られたライフワークで、それとは別に仕事を持っている。

それは1対1のオンライン会議でクイズを出し、相手に答えさせるというもの。

何のためにやっているのか当初は分からず、ただクイズを出すだけであったが、徐々に常連たちと雑談も交わすようになる。

 

ある台風の日、未名子の家の庭に一頭の馬がやってきた。

凶暴な面も持つと言われる宮古馬であったが、未名子には非常におとなしく優しさすら覚えた。

そして仕事を辞めることを決意した未名子

彼らもまた、それぞれの孤独を抱えながら、世の中との繋がりを求めていた。

 

感想

「クイズぅぅッ!!沖縄で1番強いのだ〜れだ⁈」

「ピンポン!」

「はい、それでは赤の方!」

「具志堅でしょ具志堅!」

くらいのテンションの作品かと思って買ったのですが、ただただ静かな小説でした。

資料を整理する手順などの描写も大変細かく、クイズの相手の状況描写も丁寧です。

毎回、読書感想記事ではあらすじや概要を書きますが、今回は書きづらい作品でした。

(なので、上に書いたのも割と適当です)

オンラインでただクイズを出す仕事という、ちょっと不思議な話ではありますが、それも淡々と丁寧な描写で描かれていきます。

それがちょっと長いなあと思ったら、急展開もあり。

馬が現れるのも急でしたし、未名子が仕事を辞めるのも急な印象でした。

馬もたぶん何らかの象徴・メタファーであり…みたいな壮大な解釈もできるのかもしれません。

例えば馬と言えば生命力や勢いなどを想起させますが、馬と出会ってからの未名子は大胆な行動に出るようにもなっています。(この解釈があってるかは知りませんが)

 

ただ疲れた時に読んだせいか、私にはこうした回りくどさが少し面倒に感じました。

第一印象も描写も細かすぎて、あまり話が進まないという感じでしたし…

その辺りを面倒に感じると、この小説は楽しめないかなあと思います。

孤独がテーマのひとつにあるようですが、その設定が突飛な感じがして…

一言で言えば、とっつきにくかったかなあ。

200ページ弱の作品なので、短めだったのは良かったものの、もっと短い方がいっそ良かったように思いました。

 

what3words

「what3words」というサービス(?)をご存じでしょうか?

本書でもちょっと絡んでいます。

ちょっと前に私もネットニュースで興味を持ったのですが、地球上のあらゆる場所を「3つのキーワード」で示せるようにしたサービスです。

要するには、3つの単語で座標を作って、それで場所を特定する仕組みです。

調べると、地球上を57兆か所に分割して、3m×3mごとに座標を持つそうですね。

メリットとしては待ち合わせや配達などに役立つそうな。

 

例えば、東京の相田みつを美術館の男子トイレは「このごろ、わよう、まいたけ」だそうです。

 

うーん、このサービスを知ったときは、山の中や出先でも便利だ!と思ったのですが、そんなシチュエーションもそれほどないと思い返すと、だから何だって感じですね。

ただ、ここから何か新たなサービスができるのかもしれませんね。

 

 

 

 

www.gk-gk21.com

 

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