「お探し物は図書室まで」
本の概要
羽鳥コミュニティハウスには図書館があり、そこには小町さゆりさんという司書がいる。
彼女は普段、趣味の羊毛フェルトをやっているが、本の相談には言葉少ないながらも迅速に、かつ一風変わった本を紹介する。
例えば、就職したスーパーでの店員業務を続けるか悩み、パソコン関係の書籍を借りに来た21歳の女性に、Excel関連本とともに「ぐりとぐら」を勧める。
今のサラリーマンを続けるのではなく、昔からの憧れだった雑貨屋を夫婦でやりたい35歳男性には、起業本に加えて「植物の不思議」を勧めた。
本の内容としては小町さゆりへの相談を軸に、計5章・5人の群像劇となっています。
感想
上に書いた、雑貨屋やりたいけど植物本を勧められた彼。
人間は植物の花や芽に注目しがちだが、実際は根が地下にあって成り立っている。だから退職&起業ではなく、パラレルキャリアもありだ!サラリーマンと両立する!という考えに至ったそうです。
だいぶ端折ってはいますが、だいたいそんな感じ。
そのほか、本とアドバイスの関係に奇をてらっている反面、あまり納得のいく結びつきではなかったかなあと感じました。
各章の主人公は良くも悪くも一般的な人たちで共感しやすいとは思うのですが、小町さゆりについては人間性はあまり語られることなく、個人的には最後まで不気味な存在に思えてしまいました。
どちらかというとハートウォーミングなお話なので、精神的に疲れたときにはいいと思います。
そういえば、司書という立場の人と関わったことがないですね。
どのくらい本の知識があるのでしょうか?
ネットニュースで給料がやたら安い…という記事は見ましたが…
夢の中へ 夢の中へ
探し物は何ですか?
見つけにくいものですか?
カバンの中も 机の中も
探したけれど見つからないのに
まだまだ探す気ですか?
それより僕と踊りませんか?
夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか
FU FU FOO
これは井上陽水が覚せい剤で捕まりそうなときに作った歌というのは本当なんでしょうか?
お巡りさんと踊って誤魔化そうとしたのかな。
曲はいいと思うんですけどね。
特に2番の「這いつくばって 這いつくばって 一体何を探しているのか」というフレーズが好きです。