よく分からないけど観に行ってみる。
私の中のキュビスム
キュビスムに関する私の理解を書いておきます。
昔、伊集院光の深夜の馬鹿力で、難しいことを下ネタで理解するコーナーがありました。
その中でキュビスムの説明として…
女性の裸を描くときに「胸も尻もその他諸々も全部見えた方がいいけど、人体構造をリアルに描いたら一枚の絵で表現できない。それならそんな現実を無視して、エロいと思う部分を全部描けばいいんじゃね?これがキュビスムです」というような説明がありました。(実際の放送より、だいぶマイルドな表現にしています)
たぶん15年以上前に聞いたのに今でも覚えているくらい、しっくりきています。
景色、人工物、人物、さまざまなものを幾何学的に捉え直し、その要素を現実の形に捉われずキャンパスに再構築したものがキュビスム…で何となくはあっているんではないかなと。
つまり、エロい絵を描きたければエロスな要素を描きなぐりまくって、それが現実にあるかないかは知るか!ということなのでしょう。
もっとしっくりくる説明があれば教えてけろ。
Wikipediaからのキュビスム
キュビスム(仏: Cubisme; 英: Cubism「キュビズム、キュービズム」、立体派)は、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始され、多くの追随者を生んだ現代美術の大きな動向である。それまでの具象絵画が一つの視点に基づいて描かれていたのに対し、いろいろな角度から見た物の形を一つの画面に収めた。
キュビスム展について
会場は、国立西洋美術館です。
駅で言えば上野駅、公園口から徒歩5分弱ですね。
大規模なキュビスム展は50年ぶりなんだとか。
キュビズムが西暦1900年頃から起こったことを考えると、日本ではほぼ2回目くらいなんでしょうかね?
(公式WEBより)
9時30分開場で、私が着いたのは9時15分頃。
日曜の晴天の中でしたが、行列は30人くらいで大したことありませんでした。
一般的な絵画展に比べると、客を選ぶような気はします。
中の様子(画像多め)
けっこう、多くの作品が撮影可能となっています。
いくつか、私が気になったものを一行程度のコメントとともに。
最初のうちは、普通の絵(キュビスムに対して写実と言えばいいんでしょうか)も飾られています。
この辺は、キュビスムとしては初期の頃のようです。
特にピカソは私も知っていましたが、ブラックさんは知りませんでした。
こちらも多少、デッサンとしてはずれています。
上と同じく女性を描いたもののはずですが、この辺りからよくわからなくなっていきます。
でもこの絵「パリ市」を見て、キュビスムのキューブ要素が少しわかったような気がしました。
シャア専用ズゴックに見える。下に爪っぽいのもあるし・・・
こういう立体物もいくつかありました。
ちょっとルネ・マグリットっぽい。シュールレアリスムっぽい。
なんか顔がちょっとかわいい。ポストカード買っちゃいました。
これもキュビスム?
何となく不安になるような、ギラギラな色使い。
国立西洋美術館をデザインしたル・コルビュジエの作品も。
彼が絵も描く人ということすら知りませんでした。
その他作品(画像のみ)
あとは適当に画像を貼っておきます。拡大すればタイトル、超頑張れば解説も読めるかもしれません。
これだけ、常設展にあったピカソの作品です。
感想まとめ
予想はしてましたが、キュビスムというのはよく分からないです。
人によっては通じるものがあって、良い絵だと感じられるのだと思いますが、何というか当たり外れが大きいというか。
モナリザやひまわりなどの分かりやすい絵と比べて、万人受けはしないと思いますし、少なくとも私には理解が追いつきませんでした。
ただ、考え方というのは良いと思うんですよね。
写実的な絵というのはもはや写真でいいのであって、絵とは作者の意志を示すものであるべき。
それがキューブ状に要素を見出し、極限どころか突破して抽象化して表現した結果、私に全く分からない「女性」の絵になったとしても、それはそれ。
パワーというか、強引さというか、そんな強さを感じました。
(絵画に明るい方のキュビスムの楽しみとは、全く異なる気もします)
前に「アートとは目に見えないものを見えるようにする」と教わりましたしね。