「日本三大居酒屋」をご存知でしょうか?
恐らくご存知ない方が多いのではないでしょうか。
私も全く知りませんでしたし、そもそも居酒屋に「日本三大」があるとは知りませんでした。
しかし、この和歌山県ひとり旅の途中、偶然その1店を訪れる機会がありました。
その名も、大衆酒場「長久酒場(ちょうきゅうさかば)」です。
見た目は普通の民家みたいですよね。
<目次>
きっかけは宿の紹介
白浜の民宿にチェックインした際、すっかり夕飯の時間になっていました。
白浜町界隈は、チェーン店などはほぼないですが、食堂や居酒屋はそれなりに立ち並んでいました。
オススメはやはり地元旅館に聞くのが一番と思い、受付の方に食事処について聞いてみました。
GO「この辺で一人で食べるところありますか?できれば和歌山らしいのがいいんですが」
受付「長久酒場というのがお勧めですね。何でも日本三大居酒屋の一つらしいですよ。いろいろ変わったものも食べられます」
GO「日本三大居酒屋…?それは面白そうですね」
受付「ここから歩いて数分ですよ」
GO「ありがとうございます」
それが僕と長久酒場との出会いでした。
大した出会いじゃなかったですが、まさか全く知らないところに日本三大居酒屋があるとは。
長久酒場の場所と行き方
繰り返しですが「長久酒場」は、和歌山県白浜町にあります。
残りの2大居酒屋は、東京・大阪にあるので、比較的行きやすいですね。
※ちなみに東京は月島にある「岸田屋」、大阪は天王寺にある「明治屋」。
この長久酒場が「最難関」と呼ばれる理由が、和歌山県、しかも南端の白浜町にあることなのでしょう。
半島の先っぽですので、用事が無ければ通過することすら殆どないですからね。
しかし、お店自体は「白良浜」や「円月島」等の観光スポットから徒歩圏内にあります。
また、白浜駅からも頑張れば歩ける距離にあります。
公共交通機関では、バス停「走り湯」駅徒歩1分の場所にあります。
■営業時間:16時~23時
■木曜日定休
なお、公式ホームページがけっこう充実しているので、全てが分かります。
長久酒場に入ってみた・食べてみた
メニューの種類は、チェーン系居酒屋と比べれば少なめです。
サラダやポテトフライなどオーソドックスなものもありますが、ここでそれを頼むのは野暮かなと思いました。
のれん。
店内の撮影は忍びなかったので、文章表現のみ(公式HPに360度ビューがあります)。
1階はL字型のカウンターが10席程あり、ひとりでも入りやすい感じ。
他に座敷が1つと、2階にも座敷がひとつあるそうです。
1グループに網焼きセットが支給されますので、網焼き料理を頼むと自分の目の前で焼くことができます(セルフ)。
さっそく、刺身の盛り合わせと、紀州なので「梅酒」を頼んでみました。
梅が黄色かったのが印象的ですが、紀州名産とはいえ「梅酒推し」はそんなにありませんでした。
刺身の盛り合わせは、2人前~とメニューに書かれていましたが、1人前も快く受けてくれました。マグロが美味い。
ちなみにカワハギやタコを頼むと、店内の水槽から取り出して直捌きだそうです。
続いて、網焼きの「クジラ」と「ウツボ」。
クジラは千葉県民ですので、何度か食べたことはあります。
ウツボ焼きも食べたことありましたが、ここでは「砂糖醤油」に付けるというのが珍しいと思いました。
↓は焼いたウツボとクジラ。クジラはショウガでいただきます。
ちなみに「カエル(1300円)」もありましたが、食べませんでした。
で、目の前にあって気になっていたおでん(大根、たまご、こんにゃく)もいただきました。
大根がまだ十分煮込まれてなかった感がありましたが、味はあっさり目でも美味しい。
おでんとともに、締めに選んだのは「さんま寿司」。
これで600円は安い…んだけど、逆にボリュームがありすぎて満腹になりました。
長久酒場の感想まとめ
日本中で3つの居酒屋を選ぶならここだ!というほどのお店かどうかは、普段居酒屋に行かない私には判断できません。
旅先では変わったところに行き、地元のものや変わったものを食べたいので、そういう意味では良い店でした。
観光というよりも、近所にあったらたまに行きたくなるような、親しみやすいお店でした。
ちなみに、上のメニュー+梅酒一杯で約5000円です。
そもそも「日本三大居酒屋」って誰が決めた?
最後になりますが、そもそも「日本三大居酒屋」とは何か分かりませんでした。
ネットで調べましたが、当たり前のように「三大居酒屋」と使われていて、誰がどう決めたかイマイチ分かりません。
まあ他の三大スポットにしても、
「三大がっかり観光スポット」=はりまや橋、札幌時計台、オランダ坂(諸説あり)
など、誰が決めたのか分からないものも多いですしね。
ちなみに「日本三景だって適当だろ」と思いましたが、「日本三景」の公式サイトによると、「日本三景=天橋立、松島、宮島」は「林春斎」が江戸時代の「日本国事跡考」で紹介したのがルーツだそうです。
関係者の皆様、大変失礼しました。
話を戻して「日本三大居酒屋」。
「長久酒場」の公式ページに回答らしきものが書かれていました。
公式HPによると日本三大居酒屋は、「太田和彦」氏が選定したものらしいです。
太田和彦氏については、Wikipediaになりますが…
- グラフィックデザイナー兼居酒屋探訪家
- 居酒屋に関する著作もたくさん
- 「全国居酒屋紀行」という番組に長期的に出演
- 居酒屋界の第一人者的な人物らしい
- 1946年生まれで、まだご存命の方(失礼)
こんな事が分かりました。
その道では結構有名な方のようですが、存じ上げませんでした。すみませぬ。
なんだかんだ、日本三大〇〇に弱い
何でも「日本三大〇〇」と持てはやし、それに辟易としていても、日本三大〇〇と言われるとちょっと興味を持つ私がいます。
居酒屋にはそこまでの興味は無かったのですが、1軒、しかも最難関と呼ばれる場所に行ってしまった以上は、他の2軒も行くしかなかろう。
東京・月島はまだ近いけど、大阪・天王寺はいつになるかな…?
【2019年7月、月島の岸田屋に行きました】
私もいつか日本三大〇〇に数えられたいものです。