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【読書感想】「また、同じ夢を見ていた」植物の心ような人生。(ネタバレあり)

「また、同じ夢を見ていた」住野よる 著

 

「君の膵臓を食べたい」でデビューした住野よる氏の2作目。

名前から女性かと思っていたら、男性作家なんですね。

 

 

以下、ネタバレを含みます。

 

 

「また、同じ夢を見ていた」のあらすじ

小柳奈ノ花は、自分で認める少し賢い小学校4年生。

いつも前向きで、様々なことに興味を持ち、論理的に物事を考えている。

「人生とは〇〇のようなものよ」というのが口癖。

国語の授業で「幸せとは何か」というお題が出されたのをきっかけに、自分の幸せや他人の幸せについて考えるようになる。

 

少し自惚れもあるせいで、同級生たちを少し見下していたため孤立してしまう。

学校帰りに小さなお友達のネコと一緒に、近くに住む大人の女性のアバズレさん、廃屋で出会った南さん、一人暮らしのおばあちゃんらとの少し不思議な出会いを通じて成長していく物語。

 

過去の自分を、今の自分が見てみると…

この作品の主人公はあくまで小学生の奈ノ花なのですが…

大人たちの目線では、「後悔することが多い今の自分に、過去の自分が会いに来た」ということとなります。

つまり、アバズレさんも南さんも、(少し道を踏み外した)将来の奈ノ花であり、今の小学生の奈ノ花を導くことで、過去の後悔や過ちを正していくというようなお話でもあります。

大人からすれば、過去の自分とはいかなるものでしょうか。

自分に置き換えてみて、小学生くらいの自分ともし会うことができたなら。

 

私はどちらかというと早熟な方でしたので、小学生くらいならまだしも、中学生くらいの自分にはあまり会いたくありませんねえ。

逆に言うと、あまりその頃から成長もしていないので、話は合うかもしれませんし、頭の回転などは圧倒的に中学の頃の方が良かったでしょう。

そう考えると、過去の自分と今の自分を比べてしまい、虚しくなるだけのような気もします。

 

幸せとは、欲望を満たすことである

この作品は、終始「幸せとは何か」がテーマとなっています。

幸せというものは、人によりけりです。

他人から見ればつまらないことも、その人にとっては幸福かもしれません。

他人から見れば犯罪的なことも、その人にとっては幸福かもしれません。

欲望というと印象が悪いかもしれませんが、幸福を欲望を満たすことと言い表すこともできるでしょう。

美味しいものを食べる=食欲を満たすことが幸福でもあり、キャッキャ(※アダルトな表現は避けました)=性欲を満たすことが幸福でもあるでしょう。

 

欲望を我慢するのではなく、満たすことが幸福です。

その視点で考えると、私の欲望は「不幸の無いこと」です。

身体面だろうと、精神面だろうと、金銭面だろうと、大きな苦痛・苦労が無い状態こそが幸福だと思っています。

特に何がしたい、これがやりたいということが無い反面、悪い出来事がなければそれで十分です。

なので、小さいことに思われるかもしれませんが、花粉症が始まるこの時期は不幸です。

 

吉良吉影と幸福論

この「不幸の無い」状態を維持するのも、多少は苦労が必要なのです。

健康のためには、適度な運動はしなければなりませんし、お金も多少は稼がなければなりません。

更にそのためには、それなりに頑張って仕事をしなければなりませんしね。

 

ジョジョの奇妙な冒険の第4部に、吉良吉影という敵キャラがいます。

社会的には普通のサラリーマンを演じながら、裏ではスタンド能力を持つ連続殺人鬼というキャラではありますが、彼の幸福論は私に近いものを感じます。

 

激しい「喜び」はいらない・・・

そのかわり深い「絶望」もない・・・

「植物の心」のような人生を・・・

そんな「平穏な生活」こそわたしの目標だったのに・・・

植物の心はよく分かりませんが、 アップダウンが激しいよりも、平坦な道を進みたいですね。

アップダウンが欲しければ、自分から適度に求めますので、それ以外の部分では要らないなあと。

 

わたしは常に心の平穏を願って生きてる人間ということを説明しているのだよ…

勝ち負けにこだわったり、頭をかかえるようなトラブルとか、夜も眠れないといった敵をつくらない…というのが、わたしの社会に対する姿勢であり、それが自分の幸福だということを知っている…

もっとも、闘ったとしても、わたしは負けんがね。

最後の闘う云々はさておき、要は「平穏こそが幸福」ということです。

特に何かをしたい、これだけは成し遂げたいということを熱意も一つだと思いますが、何かをしたくない、これだけはしたくないということも一つの幸福の在り方でしょう。

 

死ぬまで散歩をするように生きるのも悪くはないさ

突っ走るのもいい 

 

大人が読むものではないかな

無理やり、幸せとは何かを長く書きましたが、

はっきり言ってしまえば、大人、特に30代のおっさんが読むものではないでしょうね。

中高生、どちらかというと中学生くらいが読むようなお話でしょうか。

少しタイムパラドックス的なファンタジー要素もありますが、それ以外は小学生のクラスでの葛藤がほとんどですので、おっさんにはあまり興味がもてません。

出てくる大人たちから学べることと言うのは、大人の私から見ればそれほど大したことではありません。

過去の私に読ませてみれば、もう少し面白がって読んだかもしれません。

 

とはいえ、ショーペンハウアーの「幸福について -人生論」を読み始めて難しくて諦めた私ですので、これくらいがちょうどいいのかもしれません。

 

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